第3話 佐倉桜花の想い
私、佐倉桜花は恋をしていた。
その相手はいつも教室で1人で過ごしている
石上駿 という人だ。
石上くんは基本的に喋らず、自分から話すなんてほぼほぼ無い。
そんな彼のことがなぜ好きになったのか?
それは何の変哲もないある日のこと、私は消しゴムを忘れてしまった。そんな時、横から消しゴムを無言で渡してくれた。
それが石上くんだった。
どこに惚れる要素があったのかと言うと、しっかりと私を見てくれていたということだ。
大抵の人は下心丸出しで見てきて、私を放課後誘おうとしてくる。
しかし、彼は私の眼をみてくれた。綺麗な眼で。
それから、彼のことが気になりはじめた。
改めて見ると、石上君は人と話さないものの、しっかり相手を想い、優しい声色で話していた。
「すごい。キレイ」
思わず声に出てしまった。
しかし、現実は上手くいかないもので、
私は何度か消しゴムを落とした。それを拾ってくれたのが全て石上君だった。
ありがとうと言おうとすると私の近くにいる女子が石上くんをからかい始めた。
その後も拾ってくれたのになかなか素直になれない自分がおり、陰キャ君と言ってしまった。
(ほんとは、ありがとうって言いたいだけなのに〜)
そんなある日、人生最大の転機が来た
いつものように学校が終わり、帰ろうとしたら、大事なクマのストラップが無くなっていたのだ
必死に辺りを探したが、一向に見つからず、諦めて帰ろうとしたが、そんな時、私の好きな人、石上駿君がなにか喋りながら走ってきた。
(え、なんで石上くんが?)
「あ、あの!佐倉さん!なにか探していたけど、探し物ってこれ? 」
(え!なんで石上君がこれを?)
「え、う、うん。ありがと。」
やった!やっとお礼が言えた。
「じゃあ、これで。」
え?もう行っちゃうの?
「ま、まって」
(まだ石上君と話したい!)
「?はい、何でしょう?佐倉さん。」
私はいつも彼をバカにしてたことを謝ろうとした瞬間
「あのね!私───」
目の前に魔法陣が現れ、異世界へと転移したのだった。
(どうしよう。どこだろうここ?家に帰りたい。怖いよ)
....ん?石上君と2人きり?
それはそれでありではないか?好きな人と2人きり。邪魔者がいない
少し妄想してしまった。
石上君と一緒に生活。石上君と料理。石、、駿君とお風呂。ウフフ
これを最高と言わずなんというのだろう
駿君に心配された。慌てて大丈夫と言い張ったが彼は心配してくれた。私は煩悩まみれだったのに彼はしっかりこれからの事を考えてくれている。
「すごい綺麗だね」
歩きながら、そう呟く。
「そうだね。知らない木の実とかなってるね。佐倉さん見たことある?」
───佐倉さん、か。
「桜花。」
「え?」
「桜花でいい。佐倉さんは余所余所しいというか。なんかヤダ」
そして、駿君は桜花と呼んでくれた。
名前呼び!これってもう恋人ダヨネ?恋人同然な存在?
しかし、そんな平和な時は過ぎ去り目の前には獣がいた。
駿君は私に武器はないか聞いてきた。
咄嗟に少しでかい石を渡した。駿君は目が死んでいた。
(やっちゃったー!!私のバカ!呆れられてるよこの目)
だが、駿君は獣の、攻撃を避けながら戦っていた。とてもかっこよかった。
すると、獣は私の方に鋭い目を向けてきた。私はその威圧に負け、体が動かなかった。
そんな時、駿くんが石を投げ獣を気絶させた。
やばかった。昇天しそうなぐらいかっこよかった。
その後、駿君は眠ってしまった。
その後、私は彼をなんとか背負って周辺を歩いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます