初夜
「はぁ……はぁ……はぁ……」
甘ったるい女と性の匂いが立ち込める部屋の中、汗やら汁やらでベトベトになった全裸の少女がベッドの上で息を荒らげている。
「んっ……すごかったぁ……」
そんな少女、神楽の隣で彼女と同じく全裸の状態で膝をついてベッドの上に座っている僕は口を開く。
「それなら良かったよ」
僕にとってはそうでないが、神楽にとっての初夜の日。
神楽は初めてかつ元は男の身でありながら僕との性交渉を全力で楽しんでくれたようだ。彼女の中も実に出来が良かった。これがもとは存在していなかった器官であるとは少し信じがたいくらいだ。
「時間的にもそろそろ終わっておくか。いつまでも北部に滞在しているわけにもいかないし」
思ったよりも神楽が性に貪欲……いや、でもよくよく考えてみれば神楽はハーレム主人公である。ハーレムを維持するにはこれくらいの性豪である必要があるのかな?
「……や、だぁ……まだ、まだ……欲しいのぉ、したりないよぉ」
そんなことを考えながら僕がベッドから出ようとしたところ、神楽が半ば無理やりに僕の上へとまたがり、そして、自分のくちびるを僕のくちびるへと押し当てて、そのまま舌を流し込んでくる。
「……誰を押し倒していると?」
僕は自分の上にまたがる神楽へと口を開く。
「ごめんなさい、ごめんない……ごめんなさい。それでも、はぁ……はぁ……はぁ……耐え切れそうに、なさそうですぅ!」
「ふっ、まぁ……良いだろう」
僕は頬をこれ以上ないほどに赤らめながら情欲の宿る瞳を震わせ、上からも下からも多くの涎を垂らす神楽を受け入れる。
ここ最近、ずっと神楽はあえて自分の感情を抑えているようで、これだけ感情をむき出しにしている姿は少し懐かしかった。
「だが、上は僕だ」
僕は神楽の肩を握り、そのまま自分の下へと組み伏せる。
「んっ……ぁ」
「お前は僕の下で奴隷のように組み伏されている姿が最もちょうどよい」
「蓮夜、さまぁ……」
既に五回戦くらいはしている……それでもなお未だに満足した様子のない神楽に僕は少しだけ呆れながらも彼女の大事なところへとそっと己の手を伸ばすのだった。
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