第7話 もう受験、まずいですよ!
親への今日の出来事の心底丁寧な説明と俺の潔白を訴えた結果、スピーカーは俺の部屋に置いておくことになった。頻繁に会うってことは近所の子なのだろうと、次会った時に呼びかけるということで落ち着いた。だがしかし……
「入学試験まであと約1週間かぁ」
今日は日曜日。冬休みからの日課となった朝学習を終えて、昨日の買い物袋を見つめる。圭さんが着ていた制服は、俺の住んでいる学区でも一番賢い進学校。それを裏付ける偏差値はなんと70。それに対して俺の偏差値は52。今から20近く偏差値を上げるというのは、いくらなんでも無理がある。けど………
「なんで圭さんが最後ちょっと怒ってたのか、自然に話すには圭さんがいる高校に直行した方がいいって思うんだよなぁ」
そんなことを思いめぐらせながら、
「1週間で中学校教育マスター:淫夢で覚える5教科?」
内容はアレだが、この文言が本当なのならば藁にも縋る思いだ。この際なんでもやってやる。俺だって本気でやったら合格点くらい、出そうと思えば……
ということで、やってまいりました高校入学試験です。さあ初手は国語からですね。対戦よろしくお願いします。
「国語はただの本読み国語はただの本読み国語はただの本読み」
昨日筋肉もりもりマッチョマンの変態が、内容把握に大事なのは各段落に散らばった重要単語をいかに拾えるかどうかだと、銃をぶっ放しながら教えてくれた。あれ絶対淫夢じゃないよな……
まあでも、圭さんだって文学少女向いてるんじゃない?とか言ってくれてたし行けるっしょ!
「フフ、相似なんて、比ができれば何の問題もないのだよ。ハハハハハ」
2科目目は数学。だがもう、俺に解けない問題はない。
「この調子だ。待ってろよハイスクールライフゥゥウゥウウウウゥウウ!!!」
「そこ、静かに!!」
「ハイ!!」
少し荒ぶって怒られてしまったが、答案は完璧のはずだ。昨日まで1週間トラウマになるレベルで男と男がぶつかり合って暗記項目を画面に主張してくるものをかじりつくように見ていたんだ。間違ってしまってはこれまでの自分が可愛そうだ。
その後も英語に社会にリカちゃんに、おまけに昼ごはんの後の睡魔など数々の強敵が現れたが、俺は負けじと戦った。フフフ、
「あ、れ?………」
無事試験を終え、門を出て駅に向かうと
「いた」
まごうことなく圭さんだ。ん?あれ何持ってんの?すっごいしょんぼりした顔で………ほんとにあれなに持ってんの?どっかで似たようなものを見た気がするんだけど。クッション?なのか?あれは。
遠目から何を持っているのか推測しているうちに圭さんはバスに乗ってしまった。って、見てる場合じゃないんだった。
「スピーカーのこと言うの忘れたんだが……」
受かるしかないとか思ってたけど、意外と外で遭遇できるのではとか思ったが、すぐ頭に男たちが
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投稿だいぶ遅れました。塾の後IPPONグランプリ見てました。
私はやっぱりはるかさんが好きです。私も!って人もそいでない人もフォローとかレビューとかしてほちいです。お願いね
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