4.初戦
連邦中央領域から離れた辺境の惑星、ソダ。陸上には大小様々なクレーターが至る所に存在し、緑は見えない。
そんな惑星の軌道上にアルベルトとエリーゼが乗る二機のEFMはワープアウトした。各種機器に不調が無い事を確認すると、二人はリズベットとの通信回線を開いた。
「惑星ソダの軌道上にワープアウト完了しました」
「よろしい。じゃあ依頼内容を説明するわね。依頼者はメーメア工業。この企業はかつての反乱によってあちこちに出来た戦艦やEFMの
「なーるほど。つまりそこの無法者たちを片付けちゃえばいいんですね?」
エリーゼの問いにホログラムモニター越しにいるリズベットは微笑む。
「話が早くて助かるわ。敵推定戦力は旧世代型EFMが六機よ」
「六機?! こっちは二機だけですが……」
「確かに数の面では不安でしょうけど、回収チームの映像から解析した情報を見れば、貴方の不安も払拭出来るでしょう」
モニターに数枚の写真が表示された。周囲の荒地と同じような砂色の機体が複数写っている。
「……これは、デフリィという機体ですね。反乱時代の機体だ」
アルベルトの言葉にエリーゼは吹き出した。
「ぷっ。骨董品じゃない! しかもこいつらの機体、飛行機能が無いわ。全然余裕じゃない」
「他に戦力があるとすると銃火器を装備した盗賊くらいね。──座標を送った。手早くね。それじゃあまた」
モニターに惑星の概略図が表示された。一部分にマーカーが付いており、そこが目的地を示していた。
「ぱぱっと済ませちゃいましょう」
「これはシミュレータじゃない。不測の事態にも注意しないと」
「心配性ね。そんな事言ってるなら私が全部やってくるから!」
エリーゼはペダルを踏み込み一気に加速した。そのまま大気圏に突入し機体は見えなくなってしまった。
「エリーゼ!」
「エリーゼ少尉ヘノ随行ヲ推奨シマス」
CTー2340が感情を感じさせない声音でアルベルトに言った。
「言われなくても!」
アルベルトも同じくペダルを踏み込みエリーゼを追った。
ソダの表面は荒野に覆われ、日射しが照りつけていた。エリーゼを追う間アルベルトの機体は廃墟となった大都市を幾つも通り過ぎた。
(外気温四十八度……? とんでもない暑さだな)
「あら、追いついちゃった?」
自身の隣についたアルベルトの機体を見てエリーゼは呟いた。
「少しは落ち着け、浮き足立ってるのが見て分かるぞ」
「クールぶってんじゃないわよ。緊張してるクセに」
「初めての実戦なのに緊張しない訳無いだろ」
「地面に這いつくばってる連中相手に緊張なんか──」
「目標地点ニ接近」
CTー2340の声に二人は会話を止めた。地図上では湖とされている干上がった窪地に、巨大な戦艦が先頭部分から斜めに突っ込んでいた。ワープアウトした地点から見ると反対側の位置で、空が若干白み始めている。
「あれだ。──敵反応を検知」
モニターに敵を示すアイコンと、認識された武装が表示された。
「マシンガンとバズーカ……。エネルギー兵器は無いのね」
「こういう暑い星では実弾兵器の方が有用なんだ。エネルギー兵器じゃ熱対流で軌道が偏向する」
「……ちょっとそれ先に言いなさいよ! 私たちのはほとんどエネルギー兵器じゃない!」
「パイロット養成課程で教わっただろうが! ライフルの偏向調整はCTに任せるんだ。ヤバかったら腕のバルカン砲かサーベルで何とかしろ」
「初戦なのにめんどくさいわね~」
「射程圏内だ。先手を打つ!」
アルベルトは安全装置を解除し間髪入れずに操縦桿の引き金を引いた。エネルギーライフルのプラズマは岩の上に立っていたデフリィの背後を襲い、右肩に直撃した。
「やっぱりズレる。さっきのはコックピット部分を狙ったんだ」
「調整シマス」
「……何だ?!」
「敵…………敵だ! 襲撃だぞ!」
傍受された無法者たちの通信がノイズ交じりで流れる。ズームした映像で慌てふためく無法者たちを確認したエリーゼは笑みを浮かべた。
「奇襲成功って訳ね!」
エリーゼは躊躇無く地上にいる無法者に向かってエネルギーライフルのプラズマを放った。青色のプラズマは地面に当たり爆発し周囲に居た無法者やトラックなどの車両を吹き飛ばした。
「EFMと戦っている隙を邪魔されちゃ困るわ」
「歩兵なんか後にしろ。それより出てきたぞ」
襲撃の動揺からわずかに立ち直った無法者のEFMたちが二人の機体を見上げる。
「おい! ありゃ統合軍の機体だぞ!」
「企業め、統合軍に通報しやがったのか!」
無法者たちのデフリィが一斉にマシンガンを撃ち始める。空中に浮遊していたアルベルトとエリーゼのアベレージ・ベフェールはそれらを難なく避けながら相手に接近する。
「サーベルにも慣れないとね」
エリーゼは一機のデフリィの前にアベレージ・ベフェールを無理やり着地させ、粉塵を巻き上げさせた。
「うおっ?!」
衝撃と粉塵でエリーゼのアベレージ・ベフェールから一瞬視線が外れた無法者は、次の瞬間には横からのエネルギーサーベルの刃に焼かれ、その体ごと意識が消失した。
横半分に裂かれたデフリィの上半身地面に落下し、そして爆散した。
「誰がやられた?!」
「レンスだ! ────おああっ?!」
アルベルトは味方がやられた事に気を取られた一機をエネルギーライフルで仕留めた。
「これで二機……」
そう呟いたアルベルトは警報の音に心臓を高鳴らせた。
(足下?!)
直上し追尾してくるミサイルを避け、アルベルトは腕部に内蔵されているバルカン砲を起動した。砲がせり上がり、機関銃独特の音を鳴らして小型ミサイルを撃墜していく。
「……! チッ、六機だけじゃない……!」
アルベルトの乗るアベレージ・ベフェールの下には、ミサイル搭載型の戦車が三台いた。撃ち切る勢いでミサイルを放出し、アベレージ・ベフェールを墜とそうとする。
「大出血セールだ、ヒャッハー!!」
戦車の乗組員たちは薬物で高揚し、恐怖心を感じぬまま特攻していた。
「……せめて楽しい気分でいっぱいなうちに殺してやる!」
アルベルトは一瞥もせずにホログラムコンソールを操作し、脚部に装備していたミサイルポッドの照準をモニターに映し出す。
三台の戦車に狙いを定めると、余すこと無くミサイルを放った。ミサイルは戦車に次々と命中し、ハイな乗組員もろとも打ち砕いた。
爆発音にアルベルトが視線を移すと、最初の一撃で右腕を失ったデフリィをエリーゼが仕留めた瞬間が目に入った。
「そんな雑魚ばっかり相手にしてると、私が残りのEFMをやっちゃうわよ?」
「右を見ろ!」
「え?」
エリーゼが頭部カメラを右に動かすと、戦艦の残骸の上に陣取っていた無法者の一団がロケットランチャーを一斉に放っていた。
「ちょっと!」
シールドでロケットランチャーの弾を防いだ後、相手が無傷な事に気づいて逃げ出そうとしている一団に向かってエリーゼは腕部バルカン砲を起動した。
二十ミリ口径の六連バルカン砲から放たれた弾は無法者たちをいとも簡単に撃ち抜き、原型を留めていない死体を幾つも生成する。
「フン」
「残り三機だ。油断するなよ」
「ハイハイ」
残った三機は諦めずにマシンガンを撃ち続ける。その後ろではトラックの列が戦艦の残骸を離れようとしていた。
「逃がさない!」
「おい、エリーゼ?!」
エリーゼは薄ら笑いを浮かべ車列の前に立ち塞がった。
「どこ行こうっての?」
エネルギーライフルで先頭の装甲車を撃つと、爆発の衝撃で後ろに続いていたトラックが転倒した。
「ん?」
トラックの荷台から出てきた白い箱の山にエリーゼは注目した。
「アレハ戦艦ノ中ニ残ッテイタ医療物資デス。保存ケースノ効果デ劣化ヲ防ギ、半世紀以上経ッテモ実用ニ耐エウル状態ヲ維持シマス」
「ふーん。あいつらの資金源って訳」
「メーメル工業ハアノヨウナ物資モ回収シテ再利用ノ対象ニシマス。破壊ハ厳禁デス」
「エリーゼ。……エリーゼ聞いているのか?」
パートナーの声にエリーゼは戦艦の方へ視線を戻した。黒い煙が立ち昇り、そこはさながら戦場の跡地であった。
「残った連中も片付けた。リズベットCEOに連絡しよう」
「そこまで苦労しなかったわね。肩透かしを食らった気分」
「またそんな事を……。この先もそんな調子じゃ死ぬぞ」
「死ぬとしたら私たちと同等の奴が来たときだけよ。でも今どきそんな事は──」
戦艦の一部が爆発し、何かが飛び出してきた。虚を突かれた二人に二筋のプラズマが襲いかかる。アルベルトは間一髪で避けたが、エリーゼはシールドに直撃したプラズマの爆発で倒れてしまった。
「キャアッ!!」
「エリーゼ?!」
「お前ら……好き勝手やってくれたなァ……」
戦艦の残骸から出撃したのは、飛行ユニットを付けたデフリィだった。
「ここに来てカスタム機……?!」
「っていうか七機目?! 六機って話じゃなかったの?!」
敵機を解析したCTー2340がその所見を通達する。
「敵機ハ宇宙戦仕様ノデフリィニ旧世代モデルノYKー26型フライトユニットヲ増設シタカスタム機デス」
デフリィが長身のエネルギーライフルからプラズマを放出した。それを避けたアルベルトは、爆発のエネルギー量からライフルの威力を試算した。
「……っ?! あのライフル重武装型アベレージのエネルギーキャノンとほとんど同じ威力じゃねえか!」
「ライフル専用ノジェネレーターガ取リ付ケラレテイマス」
「しかも環境が全く違う地上で宇宙戦仕様を使いこなしてる。仕様の違いをカバーするにはかなりのデータを処理する事になるぞ」
エネルギーライフル攻撃の応酬をしながらアルベルトは相手を分析する。
「声紋照合ニヨリ該当人物ヲ推定。クレイ・スコットニー。元ソダ自治政府軍大尉、EFMライセンス所有者。推定年齢一〇四歳。反乱軍鎮圧作戦時ニ民間人虐殺ノ罪デ軍事法廷ニヨリ死刑判決ヲ受ケタ後、脱走。第一級殺人、軍需物資強奪、婦女暴行ノ罪デ複数ノ惑星自治政府カラ懸賞金ガ出テイマス」
モニターに髭面の中年男の顔写真とパーソナルデータ、そして懸賞金の額が表示された。
「一〇四歳……。そうか、身体を義体化してるのか!」
銀河連邦では軍人と、身体的障害により生活に支障が出ると認められた者に身体を機械の生体部品『義体』に換装する権利が認められている。極限にまで身体を義体にして人体としての機能を拡張する者もいた。特にEFMパイロットの中には脳を電脳にして機体制御の処理を高速化し、戦闘を有利にしようとする者もいた。
「アンチエイジング技術でも百歳越えて若さを保つ事は出来ないから……あいつはほぼロボットみたいな見た目になってるんでしょうね!」
「エリーゼ! 無事か?!」
「まだ死にたくないからね」
体勢を立て直したエリーゼはプラズマを避け飛び立った。
「さっきはよくもやってくれたわね!」
エネルギーサーベルを起動し果敢に切りかかるも、相手はそれを軽くいなして逆にエリーゼのアベレージ・ベフェールを蹴飛ばした。
「強っ?!」
「ガキどもに負けてたまるか!」
無法者のボスは自由落下の状態になったエリーゼのアベレージ・ベフェールにエネルギーライフルの照準を定めたが、アルベルトのアベレージ・ベフェールが放ったプラズマに遮られた。
「二対一だって事を忘れるな!」
「へっ、退屈させるなよ!」
アベレージ・ベフェールとデフリィは互いにエネルギーサーベルを振るったが、どちらも相手のシールドによって防がれた。
「こいつ下から振り上げて……!」
「勘は鋭いみたいだな!」
デフリィはアベレージ・ベフェールを弾きエネルギーライフルのプラズマを撃ち込んだ。
アルベルトはコンマ数秒単位の速さでシールドを構える事に成功した。集中力を切らせば一瞬で死ぬかもしれないこの状況にアルベルトの心臓はこれ以上無いほど高鳴っていた。痛いほどに脈動し、呼吸が乱れる。
(ヤバい……冷静にならないと……!)
「鎮静剤ヲ投与シマス」
パイロットスーツの首部分に付いている薬品投与装置が作動し微少な針がアルベルトの首に穴を開けた。肉眼では見えないほどの穴から鎮静剤が血管に入り、すぐに効果を発揮する。
「…………」
「気分ハ如何デスカ?」
「……ありがとう。ナイスタイミングだ」
平静を取り戻したアルベルトは落ち着いて敵の攻撃に対処する。プラズマの光を避けながら近づき、スラスターを小刻みに動かす事で一瞬でも停止する隙を見せずに背後に回る。練度は敵の方が上だったが、機体性能はアルベルトの乗るアベレージ・ベフェールの方が上である。
(性能差を生かせば……!)
アベレージ・ベフェールのエネルギーサーベルがデフリィの左腕とフライトユニットの左翼部分を切り裂いた。
「うおおっ?! テメエ、一体どれだけ苦労して使えるようにしたと──」
怒りに燃えた無法者のボスは地上から放たれたプラズマに気がつかなかった。エリーゼの駆るアベレージ・ベフェールの撃ったプラズマはデフリィの持つ長身エネルギーライフルを見事破壊。非武装状態にしてしまった。
「女の子を蹴るなんてサイテーな男ね!」
「良いぞエリーゼ!」
アルベルトはそのままフライトユニットにプラズマを撃ち込んだ。中距離から命中したプラズマはフライトユニットを完膚なきまでに破壊し、飛行手段を失ったデフリィはそのまま落下していった。
「ぐあああ!!」
デフリィは荒野に叩きつけられた。天を仰ぐように倒れているデフリィを二機のアベレージ・ベフェールが見下ろす状態となった。
「これで終わりね」
ほくそ笑むエリーゼだったが、相手の返答にすぐさま顔をしかめた。
「このクソガキどもが……! 性能に助けられた素人のブス女! こんな勝ち方で満足か?!」
「何…………ブス?! 私に向かって、身の程をわきまえなさい!」
エリーゼは怒りに任せて操縦桿の引き金を引き続けた。無抵抗のデフリィに雨あられとプラズマが降り注ぐ。無法者は悲鳴を上げながら爆発に巻き込まれていった。
「糞が……! 死ね、粗大ゴミ──」
「鎮静剤ヲ投与シマス」
「うっ?!」
一回分の量より多めの鎮静剤を打たれたエリーゼの怒りの炎は一挙に鎮火した。デフリィの墜落した場所にはわずかな残骸とプラズマの開けた穴が幾つも残っているのみであった。
「落ち着いたか?」
「………………うん」
「全敵勢力ノ無力化ヲ確認シマシタ」
「ありがとうCT。リズベットCEOに連絡を」
指示から数秒も経たずにリズベットとの通信が確立した。
「二人ともよくやったわ。初戦にしては上出来よ。すぐに帰ってきて」
「了解です」
「あなたたちが仕留めた賞金首だけど、そのまま今回のあなたたちへの給料に当ててあげる」
「良いんですか?!」
「メーメル工業の報酬金の方が高いからね。じゃ、待ってるわ」
リズベットとの通信を終えたアルベルトはシートにもたれ掛かった。一挙に虚脱感が襲いかかり、彼は思わず大きな溜め息をついた。
「はあ~~~」
「ちょっと、聞こえてるんだけど」
「済まん。つい安心感が……」
「それは分かるけど。早く帰りましょう?」
「ああ」
二機のアベレージ・ベフェールは惑星に突入した時と同じように一挙に加速し、スピードを緩める事なく星が見え始めたネイビーの空の彼方に消えていった。
「……はい。最初の仕事は何の問題も無く成功させました。不測の事態もありましたが、二人とも難なく対処いたしました」
夜、惑星プロレギアにて。リズベットはまた顔を隠した人物と会話していた。
「素晴らしい。実に良いです。特に引き金を引く事に躊躇が無い。戦場において躊躇いは死を招きます。彼らには素質があるようですね」
「まあ……。ですが彼女の方は…………少々直情的と言いますか……」
「許容範囲です。鎮静剤でどうにも出来ない訳では無いのでしょう? それに彼が上手くストッパーとして機能している。大丈夫ですよ」
「はい」
「とにかくこのまま仕事をさせなさい。例の実績証明書とやらが上層部で問題視され始めました。彼らを繋ぎ止める手段を講じておきなさい」
通信は静かに切れた。リズベットは頬杖をつきながら目を閉じる。
「手段は既に講じておりますよ……」
ホログラムモニターに表示された情報を見ながらリズベットは微笑んだ。
その頃、アルベルトとエリーゼはホテルの部屋でニュース映像を見ていた。
「ディノニセント星系での義体製造プラントの爆発事故は、既に医療の面で重大な影響を与えています。事故のあったプラントは中型の義体製造プラントでしたが、この影響でおよそ二百万人の義体使用者が使用日数を越えた義体を換装出来ない状態になっており……」
「貴方にとっては冷静でいられないニュースかもね」
備え付けられているソファーに座っていたエリーゼが言った。
「こんな事態が起きてもオリヴィアが大変な目に合わない為にこの副業を始めたんだ」
「オリヴィアちゃんて、何処を義体化してるんだっけ?」
「右脚と幾つかの内蔵だ」
「これじゃあ人工臓器の値段も上がるわね。ほおら。やっぱり始めて正解だったでしょ?」
「そうだな」
反応が淡白なアルベルトにエリーゼは不満を露にする。
「……もう。オリヴィアちゃんの事になると私の言う事なんか全く耳に入らなくなるんだから……」
そんなアルベルトは今日から本格的に始めた副業について考えていた。人工臓器などの提供は生活保障プランのグレードで優先度が変わる。オリヴィアは軍人であるアルベルトの血縁者という事で上から二番目のグレードという比較的恵まれた位置にいたが、アルベルトは一番上のグレードへの昇格を数年前から画策していた。そうすれば、緊急事態で人工臓器が傷ついた際に無料で新しい物に交換する事が出来る。仕事中ずっと一緒にいるエリーゼを除けば、オリヴィアがアルベルトにとってのかけがえの無い存在であった。それを失ったら、きっと自分は変わってしまう。そんな自覚がアルベルトにはあった。
(何がなんでもオリヴィアだけは守ってやる。オリヴィアを傷つけようとするやつらは……)
アルベルトは固い決意の下、窓から二連の月を眺めるのだった。
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