女王からのお呼び出し

エリザベス一世。


それは、イギリスの王族の中でも、最も有名な女王の一人として知られている、女傑の一人だ。


そんな相手から手紙が来ていたため、私はパニック状態になっていた。


桃姫「何でぇ!?何でエリザベス一世から手紙が来てるの!?」


手紙を片手に持ちながら、そう叫ぶ私。


ちなみに、その手紙の内容は


『拝啓、噂のプリンセスさんへ


美濃の国と国交を結びたいから、とりあえずイギリスに来てね☆


エリザベス一世より』


的な内容だった。


いや、どうしてこうなった。


というか、噂のプリンセスって私のことだよね?


絶対そうだよね。


これ絶対、私も行かなきゃいけないパターンじゃん!!


桃姫「......とりあえず、父上達に報告しよう」


そう呟いた後、私はこのことを道三さんに報告した。


したんだけど....


道三「いぎりすを治める者から、直々にお誘いが来たのだ。お前が行けばいいだろう」

義龍「ですね」


意外にも、あっさりとした様子でそう言っていた。


桃姫「いやあっさりしすぎですよ!!てか、もう少し警戒してください!!」

道三「そうか?」


私の言葉に対し、キョトンとした様子で、そう言う道三さん。


義龍「桃姫が動揺するとは......珍しいこともあるものだな」

桃姫「イギリスの女王様からの手紙ですよ!!そんなもの、私だって動揺しますから!!」


義龍さんに向けて、手をブンブンと振り回しながら、そういう私。


でも.....何でまた、イギリスの伝説的な女王であるエリザベス一世が、私宛てに手紙なんて送ったんだろう?


ひょっとして........スペインとの戦いの一件が原因なのかな?


いや、それしか考えられないわ。


義龍「しかし.....娘が父親の後を継ぎ、王になる......か」


私の方を向きながら、そう呟く義龍さん。


道三「やはり、南蛮は何から何まで違うな」

桃姫「まぁ。エリザベス一世の場合は、色々あって女王になったという感じですね」


確か、エリザベス一世の人生って、波瀾万丈だったはず。


桃姫「ところで....仮に、私がイギリスに行くとして........船はともかく、護衛とかはどうするんですか?」

道三「そんなもの、十兵衛に任せればいいだろう」

桃姫「あ、そっか」


道三さんの言葉に対し、そう呟く私。


十兵衛が付いて来るのなら、安心だわ。


義龍「十兵衛には私が話をつけておく。だから、安心してくれ」

桃姫「分かりました!!」


義龍さん.....心強いなぁ。


道三「それにしても.....南蛮の女王からの呼び出しとは、中々やるではないか」

桃姫「父上、これは戦ではありませんよ」

道三「分かっておる」


うわぁ!?道三さんの目がメラメラ燃えてるぅ!?


この人、イギリスには行かないのに、やる気満々だよ!!


道三「桃姫よ.....美濃の者の底力を、いぎりすの奴らに思い知らせてやれ!!」

桃姫「だから戦じゃないです」


そんな会話をしつつ、イギリス行きに向けて準備をする私なのだった。

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