レッツ外交!!

もう一つのスキル

私は【植物魔法】の他に、もう一つのスキルを持っている。


そのスキルの名は、【言語理解】。


どんな言語も理解することが出来るスキルで、このスキルのおかげで、この時代の喋り方や、外国語を理解できるようになった。


なので


桃姫「ふむふむ....」


私の元には、様々な国の書物が届いていたのだった。


義龍「で、どうだ?」

桃姫「兄上の予想通り、あの男達は【海坊主】の技術を盗もうとしていたみたいですね。まぁ、作り方はともかく、原材料はここ美濃にしかないので、製造するのは難しいんですけどね」


そう言った後、ポルトガル人の持っていた書類を、義龍さんに手渡す私。


義龍「スペインを打ち破った船だから、技術を盗みたくなるのは当然.....か」


難しい顔をしながら、そう呟く義龍さん。


いつの時代も、産業スパイはいるんだね.....


義龍「とにかく。このことは私から父上に報告しておく。お前は少し休め」

桃姫「ありがとうございます」


私がそう言った後、部屋を後にする義龍さん。


桃姫「確かに、ちょっと疲れたな」


最近、日本に来る外国人が多い分、文書系が多くあるから、その翻訳をすることが多いんだよねぇ。


桃姫「【言語理解】のスキルがあるとはいえ......頑張りすぎたのかな?」


そう呟きながら、背伸びをする私。


桃姫「そういえば.....スペインのことで思い出したけど、スペインが保有していた領地とかは、どうなったのかな?」


今のスペインには、植民地を支配し続けるほどの力は無いし.....ひょっとしたら、反乱が起こっているのかも?


まぁ、武力行使で占領したようなもんだし......反乱が起こる可能性は高いよね。


一応、外国に行く用に【海坊主】の技術を流用した船を建造中だし....完成次第、外国に行くのも手なのかな?


桃姫「外交......かぁ」


そんなことを呟いた後、ふと、机の上の書類を見ていると.....ある物が目に入った。


桃姫「ん?」


その書類には、何かの紋章が描かれた封蝋が押されていて......何というか、やんごとなきオーラが出ていた。


桃姫「宛先は....イギリス!?」


確か、この時代のイギリスは、日本に関してはノータッチで、海賊行為を認めたことによって、大国へと成長したんだっけ?


にしても......


桃姫「何でまた、イギリスからこんな物が....?」


そう思いながら、手紙を開くと.....


桃姫「......え?」


そこには


『イギリスに来てみないか?』


という内容のことが書かれていた。

ちなみに、手紙を書いたのはイギリスの女王、エリザベス一世である。


桃姫「な、な、な、な....」


何で王宮から直々に手紙が届いているのさ!!

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