世界のアレコレ3

【桃姫side】

注意!!

今回の話の冒頭部分は、少しだけタイムリーな話題かも?


☆☆☆


十字軍。


それは、聖地イスラエルを奪還するため、編成された軍の名である。


しかし......結局のところ、8回もの遠征の末に、彼らは聖地エルサレムに辿り着くことはなく、更には、少年十字軍・民衆十字軍に至っては、全滅or奴隷堕ちというバッドエンドのオマケ付き。


つまるところ、大失敗したのである。


桃姫「ですが......十字軍によって、南蛮に砂糖がもたらされたのは事実ですけどね」


私が十字軍について、そう語ると


道三「自らが信仰する宗教の聖地を奪還するために、戦争を起こす..........か、中々物騒な話ではないか」


道三さんは難しい顔をしながら、そう呟いた。


桃姫「どこの国にも、過激派はいるってことですよ」

道三「...........」

桃姫「とまぁ、南蛮の話はここまでにして.......次は、アメリカの話でもしましょうかね」


そう言った後、私はアメリカ大陸を指差し、話を続けた。


桃姫「この大陸..........アメリカには、ネイティブ・アメリカンと呼ばれる民族が暮らしています」

十兵衛「ね、ねいてぃぶ・あめりかぁん?」


ポカーンとしながら、そう言う十兵衛。


桃姫「別名、インディアンとも呼ばれていて、蝦夷地のアイヌと同じく、彼らにも独自の文化があるんですよね」

道三「我々と違う文化を持つ民族.....か、是非とも会ってみたいものだな」

桃姫「私も、出来ればアメリカに行ってみたいですね」


美濃の立地的には、難しいだろうけど..........いつかは、行ってみたい!!


桃姫「あ、皆さん、お菓子とかはご自由に食べてもらって構いませんよ?」


私がそう言うと、ハッとした様子で、お菓子を食べる家臣達。


恐らく、私の話に聞くのに必死だったのか、美味しそうにお菓子を食べていた。


道三「して、桃姫よ。今後の南蛮人の対応はどうする?」

桃姫「そうですね.....とりあえず、南蛮人次第で考えようと思います」

道三「南蛮人次第...........か」


南蛮人の中にも、良い人と悪い人がいる。


もし、その悪い人が美濃の人を傷つけたら...........私は、トコトン戦うつもりだ。


家臣2「桃姫様。仮に、アメリカに向かう場合は、どうするのですか?」

桃姫「その時は、尾張と協力するなり、侵略するなりして、海までの道を確保すればいいとは思います」


私がそう言うと、家臣達から驚きと納得の声が上がった。


道三「フハハハハ!!なるほど、それも手だな!!」

桃姫「ただ、あくまでもしもの話なので、そこはご了承ください」


私がそう言うと、道三さんは再び笑い出し


道三「良い良い!!そのような覚悟こそ、この時代に必要なものだからな!!」


と言った。


桃姫「ありがとうございます」

道三「ところで.....この世界地図とやらを貰っても良いか?」


道三さんは、ジッと世界地図を見つめながら、そう言うと


桃姫「もちろん!!いいですよ」


私はそう答えたのだった。


その時の道三さんの顔が、めちゃくちゃ輝いていたのは、言うまでもない。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る