チョコレート革命

【桃姫side】

さて、あのお花見の日から一ヶ月が経ち..........美濃では、ある変化が起きていた。


そう、チョコレートと砂糖の普及である。


お花見の後、ものの見事にチョコレートにハマった道三さんは、チョコレートと砂糖を特産品にするため、私の生み出した特製カカオの木(二期作)と特製甜菜(二期作)を、美濃にある一部の村々で栽培することになったのだ。


ただし、甜菜は種から育てる必要性があるため、甜菜の生産が安定するまでは、鷺山城で栽培することになった。


また、カカオもカカオで、鷺山城に生やしたカカオの木をいくつか植え替えたものの、実が成るには時間が掛かるため、こちらも鷺山城です栽培することになったのだった。


そして......それに伴って、いくつかの村にチョコレートの工場を建設。


そこで、村人達にチョコレートの加工をしてもらっている。


あと、砂糖の工場も作り、求人を募集したところ...........あれよあれよという間に、たくさんの人々が砂糖の工場で働くようになり、仕事を探す人々にとっての、大きな就職先となった。


そんな状況となっているからか、砂糖とチョコレートは物凄い勢いで普及していき......今では、砂糖が普通に売買されたり、チョコレートだけを売る【ちょこれいとぉ屋】なる職業も現れ始めたのは、言うまでもない。


【ちょこれいとぉ屋】は、いわゆるホットチョコレートや、固めたチョコレートを売っており...........お客さん、特に、子供達は【ちょこれいとぉ屋】が売るチョコレートを目当てに、お小遣い片手にやって来ては、ギブミーチョコレートと言わんばかりに、チョコレートを買って食べていた。


それから、チョコレートが普及してくると、当然ながらアレンジする人々も増え始め...........抹茶入りのチョコレートや、山椒入りのチョコレートなどなどが誕生し、それらのチョコレートも、【ちょこれいとぉ屋】で売ると、こちらもまた大ヒット。


まさに、今の美濃は、子供も大人もチョコレートにハマっている状態なのだ!!


桃姫「結局、みんな甘い物に飢えていたんだね」


今の美濃の状況を思いながら、チョコレートを一口食べる私。


あ、そうそう!!


砂糖とチョコレートの普及に伴って、牛乳も広まり始めたんだよね。


と言っても、砂糖とチョコレートの普及度合いに比べれば、まだまだだけどね。


桃姫「でも、砂糖入りの温かい牛乳が飲めただけでも、大満足だわ」

女中「牛の乳に砂糖を入れるなんて......なんて贅沢なんでしょう」


ホットミルクを堪能しながら、そう言う女中さん。


桃姫「何言ってんの!!こういう時間ほど、贅沢なんだから!!」

女中「...........ですね」


花見も成功したし、砂糖やチョコレートの生産体制も作れたし......これで、ひとまず甘い物には困らなさそうだね。


桃姫「ん〜!!チョコレート最高〜!!」


☆☆☆


前にも書きましたが、ヨーロッパにチョコレートが伝わった時は、砂糖や牛乳の他に、唐辛子などのスパイスを入れて飲んでいたそうです。

ちなみに、チョコレートの苦味を消すために、ローズオイルなどの香料も入れてたとか。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る