甘味料、ゲットだぜ!!
【桃姫side】
チョコレート作るぞ宣言から数日後、鷺山城内の畑には、大きな甜菜糖と、カカオの実が実った木があった。
..........結論から言おう。
私のスキル、【植物魔法】はとんでもないチートスキルだ。
と言うのも.........普通、カカオの木は熱い地域に生えている植物なんだけど、プチ氷河期状態である戦国時代の日本で、フツーに実が成ってる時点で、ヤバいんだよね。
しかも、甜菜も甜菜で、イメージしてたやつよりかはデカくなってるし。
というか、砂糖の原材料である甜菜を生み出せる時点で、ヤバくない?
それはさておき....
桃姫「今から、砂糖を作るぞ!!」
女中「お、お〜!!」
甜菜糖の作り方は、とっても簡単!!
甜菜を角切りにしてから、お湯の中に入れて、そのまま放置!!
一時間後、甜菜をお湯から出して、残りの汁を煮詰めていく。
アクを取りながら、トロトロになるまで煮詰めていき......白くなってきたら、火から離してグルグル混ぜ、固まり始めたら、容器に入れ...........固形物となった汁を切れば、あら不思議!!
黒糖よりも少しだけ色が薄い、甜菜糖の出来上がり!!
桃姫「こんな感じで、砂糖が作れるんだよね」
いや〜、前世の頃に砂糖の作り方を調べておいて良かったわ〜
女中「まぁ!!これが砂糖の作り方なのですね!!」
桃姫「そうだよ。ついでに味見してみる?」
女中「い、良いのですか......!?」
桃姫「いいのいいの!!ホラ!!」
そう言うと、女中さんの口の中に、砂糖を入れる私。
すると、女中さんの表情が変わり...........
女中「甘い!!とっても甘いです!!」
頬を抑えながら、至福の表情でそう言った。
どうやら、砂糖作りは成功したみたいだ。
桃姫「うんうん、これこれ!!この甘さが欲しかったのよ!!」
やっぱり、甘い物は正義だからね!!
女中「それにしても..........砂糖って、こんなにも手間暇が掛かる物なのですね」
桃姫「そうそう。それに、まだ
現に、本格的に砂糖の生産が行われるようになったのは、江戸〜明治時代からだもんね。
............この際だから、後で父上に頼んで、砂糖の生産体制も整えよっと。
女中「これで、ちょこれいとぉが作れますね!!」
桃姫「うん!!」
生産体制を整えるとなると..........問題は、その間にどうやって、甜菜を確保するかが出てくるんだよね.....
桃姫「...........スキルを使って、甜菜の収穫期間を年2回とかに出来るのかな?」
女中「?」
もし......スキルの力で、甜菜が年2回収穫できるとしたら、それはそれで凄いかもしれない。
まぁ、試せることは、出来るだけ試したいしね。
女中「...........桃姫様、これからどうします?」
桃姫「そうだね.....とりあえず、作れる分だけ砂糖を作ろうか」
女中「はい!!」
その後、砂糖を作りまくって、筋肉痛になったのは言うまでもない。
なお、作りまくった砂糖の一部は、琥珀糖にして消費した。
だって、甘いのが不足してたからね仕方ない。
☆☆☆
甜菜は、紀元前6世紀頃から栽培されていたらしい。
ただし、その頃は葉野菜扱いされていたものの、1745年に砂糖用の甜菜が栽培されるようになり、ナポレオンの活躍もあってか、甜菜糖は徐々に普及し始めたらしい。
日本では、第一次世界大戦の影響で、甜菜の栽培が本格的になったとか。
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