好奇心、猫を殺す

【リトルドラゴン??】

【竜種としては最弱だけど、A級の?】

【井之川には生息してないはずだが????】

【え?】


「え?リトルドラゴンって井之川にいないはずじゃ……」

のんは至極真っ当な疑問を抱いた。


「…………」

伶於はあからさまに目を逸らした。


「レオ、こっちみて、ねぇ」

沙織は伶於の肩を掴んで前後に揺らした。


「……そういえば、6年前、井之川ここでリトルドラゴンの幼体を見たって人がいた気が……」


【そういえばそうだった】

【でも井之川は初心者向けだろ??】

【↑の何言ってんだ、井之川は別名底なしダンジョンだぞ】

【底が分からないだけで、魔物レベルは低いけどね】

【情弱乙でーすww】


「あんた、まさか」

沙織は信じられないといったように伶於を見る


「……ただの好奇心だ。」


【話の流れがおかしくなっていく気がする】


そんなコメントにノラとのんは頷く。

なんならリスナー全員が頷いた。


「レオ、本当のことを言って、どうしてそこで好奇心に繋がったの???」

何こいつといった顔である。


「……7年前だ……リトルドラゴンが井之川ここに現れたのは」

とてつもなく言いたくなさそうにしながら伶於は話し始めた。






7年前、私はいつものように井之川に来ていた。


だがその日はいつもと違う点があった、第30層の隠し部屋でなにかの生物を見つけたんだ。

それがダチョウの卵よりも大きくて、柄にもなくはしゃいでしまった。

なんの卵か、わかるまで調べようとして1年間温めたりして世話をした。

当然それは孵化をした。

幼体だったがそれがすぐにリトルドラゴンだと分かった。


沙織の言う通り、初めはどのような餌を食べるのか、どんな成長の仕方なのかを観察したかったが……それが逃げてしまってな

だから定期的に見つけて、観察し、どのような成長スピードなのかを推測した。



…………ある一定に育ったら処分しようと思ったんだが……リトルドラゴンが井之川で生息して、ここにどんな影響を与えるのか気になってしまって……



「…………………………済まない……」

伶於はこうなってしまったことをとても反省はしている。

だが後悔をしているかと問われたらしてないと即答するだろう。


「ん?え?」

のんは完全にショートしているがノラは頑張って理解しようとする


「………………レオ、兄さんに怒られて」

長いため息をついた後、伶於にとって嫌な宣告をした。


「あぁ…………分かった」

とても不服そうである。


ちなみに伶於はここまで全て無表情である


【】

【】

【】

【おそらあおいね】

【いまおそとあめだよ】

【(白目)】

【wwwひぃwwみんな、げんじつとうひしてらwwww】

【↑は人の事言えないぞ】


というようになっている










「おい、レオ」

は何をやらかした」












「…………いと、いたい」


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