東京ダンジョン・銀の結晶編
第46話 いざ東京に
体調悪くてお休みしてました。新章開幕でございます。
◇◆◇
姉貴に話を通し、姉貴の引率の元、私とサーミャ、そして大切な恋人さんである春奈ちゃんの4人での東京遠征が決定した。春奈ちゃんならついてきてくれると思って電話したが大正解であった。
「そういうわけで、部屋割りは私と春奈ちゃんを一緒にしてねお姉ちゃん」
「うーん、じゃあ私とサーミャちゃんで取るのが安上がりかしら。本当は4人で取るのが一番安いと思うんだけども……。それは嫌?」
「もちろん」
俺は浮気しない女なのさ。いや、男? いやまぁどっちでもいいか。
「はー仕方ないんだから。サーミャちゃんはそれでいいの?」
「私は構いませんよ。ココネ様には聞きたいこともありましたし」
多分日本のことについてだな。最近いろいろな分野の勉強をしてるからなサーミャ。賢い枠になりたいのかもしれない。
「それなら問題ないわね。予約しちゃうわよ」
「はーい」
◇◇◇
ってことで東京にやってきました。もう冬もいいころだが、東京は少し暖かい。まぁそりゃ北海道と比べちゃ温かいのは当然か。
「久しぶりに東京に来ました。子供のころの旅行以来です」
「それは良かった。うちの妹の急な提案によく乗ってくれたね」
「みいなちゃんの提案ですから……」
姉貴と春奈ちゃんが何か話してる。とりあえず東京に来たんだし、ダンジョンに入る前に観光デートとかもしたいところだし……。春奈ちゃんをさそうか。
「お姉ちゃーん。ホテルの場所はちゃんと調べたから夜まで自由時間を頂戴。観光してくるから」
「はいよー。あ、おしゃれなとこ行くならしっかりSNSに上げるなりして注目集めておいてね」
さすが姉貴、事務所のことしっかり考えてるな。ただの脳筋ではないわけだ。
…………ごめん。
「というわけで春奈ちゃん、東京観光いこー」
「う、うん。それじゃあ行ってきますね。心寧ちゃん」
「二人とも遅くならないようにねー」
というわけで春奈ちゃんの手を引いて、俺は東京の街へ繰り出した。
◇◇◇
時を同じくして。一組の兄妹が東京の地に降り立った。
「修学旅行が懐かしいな」
「また東京かー。先月修学旅行で来たのになー」
どうやら妹の方は少し立腹の様子である。
「ごめんなきらら。一応旅行だけど、俺の友人に会う必要もあるから」
「まぁわかってはいるけどね~。奏多さんに会いに行くのは明日?」
兄妹の目的はとある人物。Sクラス22位に座す、瀬戸 奏多という男だ。
「そうだな。多分そうなる。よかったな。三並さんも一緒らしいぞ」
「彩佳さんも一緒なんだ! 久しぶりだなぁ」
三並 彩佳。Sクラス23位の女性である。普段から瀬戸 奏多と行動を共にしている。この兄妹……神宮司兄妹とは面識があった。
「たしかにどれくらいぶりだ? あの二人が東京に越してから」
「まぁ1年は立つんじゃない?」
もともと彼らは同じ地域に住んでいた。面識があるのも当然である。
「うん? なんか由紀奈とみすみもこっちに来るらしいぞ」
「あれ、二人も来るの? もともと来ない予定だったと思うんだけど」
神宮司 悠斗の恋人である三島 由紀奈そして、皇 みすみという悠斗に惚れている人物も東京へ向かっていた。三島 由紀奈、そして皇 みすみはどちらもSクラスであり、それぞれ24位と18位である。
何かに引き寄せられるように、東京という土地にSクラスのものたちが終結しようとしていた。
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