第28話
『落ち着いた?』
『.......はいっす。』
『今度からは、溜め込みすぎて爆発しないように適度に発散してね』
まぁ、榊の暴走から学んだ事があったから丸く収まったけど、きっと1人だと寂しいんだろうな。なんとかしてあげたいけど、榊の世話もあるからずっと一緒にはいてあげられないんだよねー。
『....沙矢乃さん。命令、今使ってもいいですか?』
『え?うん。いいけど』
一体このタイミングで何を命令してくるんだろうか。そんな警戒心は無用だったらしく、
『今日は、茜の家に泊まって欲しいっす』
『それくらいなら、いいよ』
もっと無茶なお願いしてくるかと思ったけど案外普通なお願いをするんだなー。
それから特にこれと言った事は起こらず、その日は終わった。強いて言うならば、一緒のベットで寝たくらいだろう。ずっと腕枕していたから二の腕がすごく痛い。これは、筋肉痛かな。茜ちゃんの家で一緒に朝ごはんを食べて、名残惜しいけど帰る事にした。
朝帰りになった私は、憂鬱な気持ちで道を歩いていた。何故ならば、
『榊が絶対なんか言ってくるよね。』
どうして毎度毎度私に、あたってくるのだろうか。本当に理由がわからない。私がいないだけで困ることなんてあんまり無いと思うんだけどねぇ。
そんなこんなで、家に到着。
『......ただいま』
私の悪い予感は、あたったかのように榊が玄関まで走ってきた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます