第21話

今日は、榊とショッピングモールに来ている。家で足りなくなった物や新しく服を買うためである。


『見て見て沙矢乃、この服可愛いでしょ』

『うん、似合ってるよ』

『....そっか。し、試着してくる』


榊が、試着室に入っている間私は、暇を持て余していた。なにせ、榊とか買い物は長い。すごく長い。もう既に私の両手は榊の戦利品でいっぱいだ。都合よく荷物持ちになっているわけだが。


『じゃじゃーん!どうよ』

『うん、似合ってる』

『これ買っちゃおっかな』


うん。ほんとに金遣い荒いな。いつも思うけど。まぁいっか、榊のお金だし。


榊が服を買い終わったところで、今日の買い出し終了だ。......疲れた。


でも、これからまだ車の運転が残ってるんだよなー。榊は車の免許持ってないから必然的に私が運転することになる。

ちなみに、今乗っている車はレンタカーだ。さすがに、社会人歴1年のひょっこに車は買えない。


駐車場に到着して、荷物を2列目に置く。

やっと両腕が解放された。

まじで、腕が攣るかと思った。


『あ、沙矢乃この後時間ある?新作のフラペチーノが出たらしいから買いに行こ』

『.....へいへい、了解しました。お嬢様』


なんて人使いが荒いんだ。


結局新作のフラッペを飲みに行った。

私は、抹茶フラペチーノ、榊はイチゴのフラペチーノを頼んでいた。


『ん〜♪美味しい!沙矢乃も一口いる?』

『ん』


榊が一口くれたので、お礼に私も一口差し出す。


榊の頼んだイチゴのフラペチーノはとても甘かった。練乳がイチゴとあいまって

すごく甘かった。


『今気づいたけど、コレって関節キスだよね』


ノリで行ってみた私、榊がどんな反応をするのか気になった。


『...........あ//』


案の定榊は、顔を真っ赤にした。榊で遊ぶのもやっぱり飽きない。


『.......別にそんなの気にしないし//』


『可愛い』


しまった、本音が漏れた。ま、いっか。

どうせ気にしないだろうし


『もう、帰ろ』


そう言うと、榊は私を置いて行くかのようにスタスタ行ってしまった。

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