第18話
無事?に家に帰還できた私は、とんでもないことに気がついてしまった。
榊の彼女2人奪ってしまったのでは?
だって、2人が榊と別れた理由は元を辿れば私のせいだし。もしかして、とんでもないことしてるのでは、私。
恋愛に興味無いとか言ってるくせに、実は同居人の彼女2人奪ってましたって洒落にならないよ。
『はぁー、どうしよう』
でも、いっか。まだ3人いるんだから。
顔は知らないけど......。
私が、ベットの上で唸っていると、家のインターホンが鳴った。
あれ?今日ってなんか宅配便でなんか届くっけ?そう疑問に思いつつ、見てみると.......そこには国民的アイドルの早坂乃々華(はやさかののか)ちゃんがいた。.....えぇぇぇぇ
なんで、乃々華ちゃんが私の家のインターホン鳴らしてんの??
今は、学業に集中したいから、アイドルのお仕事休んでるんじゃないの?
そう、早坂乃々華ちゃんとは、流行りに疎い私でも知っている、国民的アイドルだ。
と、とりあえず出ないとな。
『何かご用ですか?』
『榊さんに会いたくて、榊さん居ますか?』
まさか、残りの3人の彼女の中に乃々華ちゃんがいるのか?てか、なんでアイドルが彼女なんだよ。前世でどんだけ徳を積んでるんだあいつは。
『今は、居ませんが...とりあえず中入ります?』
『じゃあ、お邪魔します。』
今私は、夢を見ているのだろうか。乃々華ちゃんが椅子に座ってる。
『............』
『............』
気まずい。そりゃそうか。彼女の家に来たらいきなり知らない人がいるもんな。
『あの....お名前は?』
『あぁ、名前は丸川沙矢乃.....君は乃々華ちゃん?』
『はい、そうです』
やばい!今、喋っちゃったよ。アイドルってやっぱり可愛いなぁー
『沙矢乃さんは、なんで榊さんの家に?』
『榊と一緒に住んでるんだよ。』
『............』
『いや、別に付き合ってるわけじゃないからね。家の家事とかしてるだけ』
乃々華ちゃんは、安心したのか少しだけ表情がやわらいだ。
そこからちょっとだけ仲良くなった。
そこで、榊が帰ってきた。
『ただいま』
『おかえり』
『榊さん、おかえりなさい』
『あれ?なんで乃々華いんの?今日ってなんかモデルの撮影あるんじゃないの?』
....え?そうなの?大丈夫なの、それ。
『.......撮影、嫌だったから、抜けてきた』
『ダメでしょ、早く戻りなよ』
『......嫌なことがあったの.....』
『はぁ、それでも戻りなって。マネージャーに怒られるでしょ』
『ここに居たらダメ?』
『だめ、早く戻って、みんなに迷惑かかるでしょ』
『............』
乃々華ちゃんは、泣きながら家を出て行ってしまった。
『榊、ちょっと言い過ぎじゃない?』
『あれくらいが、ちょうどいいんだよ』
『だとしても、もう少し言い方ってものがあるでしょうが』
榊の言葉に少しだけムカついたので、乃々華ちゃんを追いかけることにした。
たぶん、そんなに遠くまでは行っていないだろうと思い近くの公園まで行った。
そこには、ブランコの上に座る乃々華ちゃんの姿があった。
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