第17話

どうしてこうなってしまったのだろう。

今、私たちはとあるカフェの中にいる。

席は、私の右隣に寧々、左隣に茜ちゃん


いや、普通こういうのって誰か向かい側に行くでしょ。なんでみんなこっちなの?


『ねぇ、やっぱり私向こう側に座ろうか?』

『いえ、大丈夫よ』

『大丈夫っすよ』


何が大丈夫なのか全くわからない。

私がさりげなく向かい側に行こうとすると、両側から腕を絡めとられた。

......もう逃げられない。


『で、本題にはいるっすけど、寧々さんは沙矢乃さんの彼女なんですか?』

『そうよ』

『ちがーう!違うからね!』

『もうじき、彼女になるってことよ』


いや、それもないからね。誰の彼女にもならないから。


『よかったっす。沙矢乃さんに彼女がいたら結構ショックっす』

『そうなの?』


『そうっすよ。沙矢乃さんが居なくなったら、誰が茜の事甘やかしてくれるんですか?』

『榊は?』

『榊さんは、もうダメっす。全然茜に構ってくれないっす。もう別れるっす』


そんな軽い気持ちで別れていいの!?

....こればっかりは、榊が悪いかぁー。


『ってことで、沙矢乃さんの彼女になるっす』


私は、ちょうど飲んでいたコーラを吹きかけた。.......あぶなかった。


『結構前から言ってるけど、私誰とも付き合わないよ。』

『それでも、可能性はあるっすよね』


ぐぬぬぬ.....否定できないのが少し悔しい

実際私も、こんなに可愛い人たちから迫られたら、ドキドキくらいはする。

なんで、今になってそんな気持ちになるのかは、わからないけど。


『まぁ、そういうことで、寧々さんとは沙矢乃さんを取り合う仲というので』

『よろしくっす』

『ふぅん、望むところね』


何故か、謎の和解で終わり再び平和は、訪れたのだった。


『覚悟しててくださいっす』

『覚悟してちょうだい』


......いったいいつになったら、平和は訪れるのやら。

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