第6話
寧々さんが帰った後、私は自室に戻りイラストレーターの仕事をしていた。
『うーん....ここはこの色で、ここは...』
『ただいまー』
おっと外でたぶん彼女に会いに行っていたであろう榊が帰ってきた。
『おかえり』
『ねぇ、今日の晩御飯何?』
『..........あ、ごめんまだ作ってないや』
『何がいい?』
『んーと、じゃあオムライスで』
『了解』
オムライスか、材料あったっけ?と思いつつ冷蔵庫をチェック。材料があることを確認しオムライスを作る。
『ご飯できたよー』
そうして作ったご飯を2人で食べて、お風呂に入って、ソファでテレビを見ていたとき、寧々さんからLINEがきた。
『今度の日曜日にカラオケに行きませんか?』
.......すごく唐突だな。まぁいいけど
『いいですよ』
と、返信しようとした時、榊がスマホを覗こうとしてきた。おいおい、お前はプライバシーというものを知らんのか。
『何?』
『いや....沙矢乃がスマホ見てるの珍しいなって思って』
そんなに私ってスマホいじってなかったっけ?まぁ、1日のほとんどを睡眠に費やしているからしょうがないよね。....いやいや家事や仕事はちゃんとしてるよ!
『別になんでもいいでしょ』
『えー気になる.......スマホ見せてよ』
『やだよ、めんどくさい』
『何かやましいことでもあるの?』
若干怖い顔になりつつある榊に、あなたの元カノと会う約束をしている。なんて絶対いえるはずもないので
『............秘密かな』
そう言い残して自室へ逃げるようにリビングを後にした。だってあれ以上あそこにいたら絶対ボロが漏れそうだし、なんか怖かったし。
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