第4話 【榊視点】

『はぁぁぁ』


今日もまためんどくさい大学に行って、バイトして、家に帰ってお酒を飲んで気絶するように寝る生活を繰り返す1日が始まった。正直もう辛いよ。高校生に戻りたい。親に養われていたあの頃に戻りたい。

そうこうしている内に大学到着。ぼーっと歩いていたら転んだ.....


『痛てて』


どうやら膝を擦りむいたようだ。すごく痛い。膝から真っ赤な血が出ている。今日は本当についてないや。もう、いっそこのまま楽に死ねたら幸せなのかな?

そう思っていたら、目に涙が溜まって、涙が溢れた。


『大丈夫?』


その時、私は声をかけてくれた人に目を奪われた。髪はロングで少し明るめな茶髪の女の人だった。その瞬間すごく暖かい気持ちになった。胸がドキドキするような感覚。まるで恋に落ちたかのような感覚

その人はすぐに膝の怪我に応急処置をしてくれた。


『..........あ、ありがと』

『どういたしまして、もう転ばないようにね』


その人はそう言うとすぐに行ってしまった。


『名前なんて言うんだろう』


それが私と沙矢乃の出会いであった。

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