第3話

「ところで、神様」

「なんじゃ、ドリム」


私は神様に疑問を投げかける。


「お目付け役はいないんですか?」

「お目付け役?」

「普通、こういうときは、パートナーみたいな子を付き添わせるんじゃ」

「おらん」

「おケチ」


お目付け役がいたら、退屈しないんだけどな。



「ケチではない」

「じゃあなんでですか?」

「余計な人件費を、払いたくないからじゃ」

「そういうのを、ケチと言うんです」


でも、確かにタダではやってくれないか。

この世界も、不景気なんだな。


あっ、だから私の給料も低いのか。

待てよ。


「じゃあ、ガラス玉になった私の給料は?」

「ない」

「そんな・・・私、薄給なんです」

「人間界でも、見習いはもらえない」

「それでも、お小遣い程度はもらえるじゃないですか?」

「そんな余裕は、ない」


本当にケチだ。


「それと、もうひとつ」

「なんじゃ」

「もし『天使である正体がばれたら、やり直し』なんていう、ありきたりな展開はないですよね」

「ない。」


確かにそうだけど・・・

ややこしいな。


「都合の悪いことを消していたら、悪いことをし放題になるだろう」

こういうところは、真面目なんだな


「それと・・・」


神様はさすがに、切れたみたいだ。


「いいから早く行け」

「でも、いろいろと準備が・・・」

「下界で調達しろ」


追い出された。

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