結―45日目

あるときふっと「詩を書いてみたいな」と思って、そう思ったときからずっと、詩をめぐる日記を書いてきました。「はじめての詩を書くまでの日記」として書きはじめた日記なので、一つでも詩が書けたら、ひとまずいったんおしまいにしようと思っていました。「詩を書こう」と思うまでは、詩についてのイメージってかなりぼんやりしたものでした。自分で詩を書いてみようと思ってはじめて、詩についての本や詩そのものを熱心に読みはじめました。短い期間にけっこうたくさんの詩の本を読んで、詩についてのイメージがどうなったかっていうと、変わったことは変わったんですけど、ぼんやりしていたのがはっきりするというような変わり方ではなくって、ぼんやりAがぼんやりBに変わったっていうような仕方でしか変わっていません。つまりいまだに、詩のイメージがぼんやりしていることは変わっていません。でも、ちょっと分かってきたような気がすることが、あるにはあります。詩のイメージってたぶん、これからもずっと、はっきりするってことはないだろうなっていうことです。逆説的なんだけど、詩を書く意味があるのは、詩っていうのがよく分からないからだって気がします。とか言ってみたけど、ほんとかなぁ? まあ、よく分かりません。次は詩でお会いしましょう。いったん、さようなら。

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