第4話:入学式2

校庭に着いた対裏たいりは、指定されていた席に着き、入学式が始まる時間まで待っていた。

(しかし、……何人いるんだこれ?)

そう感じるのも無理はない。ここ、虚牙からば高校の校庭はのような作りになっているのである。ちなみに収容人数は5万人ほどである。

(おっ、始まるみたいだな)

校庭の中心……つまりスタジアムの真ん中にスポットライトが注がれる。


すると、誰もいなかったその場所に突然人が現れた。

『皆さん、ご入学おめでとうございます。私は国立虚牙からば高校の校長【稲葉いなば わたる】といいます。』

現れた女性はマイクを使わずによく通る声で話していた。……いや、

スタジアムにいた生徒たちは「おぉ!」と声をあげていた。

何せ彼女は世界有数のAランク才醒者なのだから。


『この学園は皆さんご存知の通り【才醒者さいかくしゃ】育成のために建てられました。教育方針は【ダンジョン】【モンスター】【スキル】に関する『知識•実技技能の習得•実践•強化』です。なので、良い成績さえ残せば基本的には問題ありません。定期的にある試験は普通の学校のやり方と同じです。』

(へぇーさすがだな)


この学園は日本にダンジョンに関する学園のうち、トップクラスを誇る学園なのである。

その後の校長の話をまとめるとこうだった。

①学園の評価はダンジョンで稼いだ魔石の数と金額を元にし、授業の評価と合わせて評価する

②【祝福の宝珠ギフトオーブ】で得たスキル及びその後得たスキルは学園に登録される

③学科は【戦闘科】【生産科】【魔法科】【普通科】の4つに分かれている

④学園の生徒で希望する者は、学園の寮に住むことができる

⑤装備はEランクまでは貸し出しを行う

といった内容だった。


『以上で説明を終わります。何か質問・疑問がありましたらこれからスマホに送る学園専用アプリ【DTT】を使って教えてください。この後は各クラス分けを行いますのでその場で待機していてください』


その後何事もなくクラス分けが終わり、次の日、つまり火曜日に行う内容についての説明をされ、その日は下校となった––––––

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