第3話:入学式1

虚牙からば高校は通常授業に加えてそしてについて学ぶ学校である。これはダンジョンが現れた影響の一つである。


このような学校は【才醒者】育成のための施設なのでが無償である。なので、対裏たいりが校舎を見るのは初めてだったりする。


「おー、でっけーなー」

正門に立って校舎を眺める。3階建の校舎を中心に、左側が体育館、右側が校庭になっているようだ。


「うーん? 入学式はでやるのか?」

案内図を見て疑問に思う。何故

「ま、いっか」

悩んでも仕方がないのでスタスタと校庭へ歩いていく。


「ん?」

その途中でキョロキョロと辺りを見回す碧眼で水色の髪の女子生徒を見つけた。

「…どうしよう、このままじゃ…」「あのー?」「ひゃあ?!」「うぉ?!」

心配になって声をかけた対裏たいりだが、それにびっくりした女子生徒の声にびっくりしてしまう。


「え、えっと?」

「あぁ、すいません。何か困っているようだったから声をかけたんですが‥…」

「あ、そうだったんですね。ありがとうございます」

「いえいえ。ところで、どうしたんですか?見たところここの学生みたいですけど」

「…実は校庭の方向がわからなくなっていまいまして」

「あー、成程」

納得である。何せこの学校。敷地面積で言えば東京ドーム10個ほどの広さがある。


「じゃあ俺が案内しましょうか?」

「え、いいんですか?」

コクリと頷く。

「じゃあよろしくお願いします」

「わかりました。じゃあ迷子にならないように手、繋ぎましょうか」

「……へぁっ?!」

顔を赤くする女子生徒。

それに気づかず手を握る対裏。

「いきますよー」

「へっ?……あ、はい……」


こうして二人は校庭へと向かったのである。

椅子が用意してあり、席が決まっていたため、2人はそこで別れた。

(あっ、名前聞くの忘れたし名乗ってねぇや)


……どこか抜けていてズレている対裏なのであつた。

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