水みたいに
mituna
水みたいに
朝になって蝉の声がしてる
暑さが僕を揺らしている
僕らはきっと真面目で
きっと素直じゃなくて
そんなことわかってるよね
うん、わかってるんだ
ジリジリと響く耳と火星の下
ジュースが甘ったるくてさ
ついついなんでも出来る気がしてた
そういうことだけでよかったのにさ
簡単に期待して
散々に外しちゃって
頭の中だけしか信じられない
そうやってなっちゃったよね
淡い淡い夏が僕を包み
溶かして融かしてしまえたら、海に
後悔すら想像すら特別じゃないと照らしきって
もう会うことのないようなあの雲に見惚れていたい
僕らは防衛本能で
きっと仕方がなくて
でもさ、そういうのはさみしいんだ
リンリンとゆれる風と屋根の中
なんだって綺麗に見えてさ
会いに行けると思ってた、いつまでだって
ゆらりゆらりと僕は浮かび
伸ばしてもどうしても見えない花火
「
僕は優しい目を持って消していくよ、ずっと
淡い淡い夏を僕が掬い
いつだってきらきらしてる水に
後悔すら想像すら特別じゃないって
手をつないでまたあの下で
もう会うことのないようなあの雲に見惚れていようよ
水みたいに mituna @mituna44
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます