片思いの2週間

@nononoa

第1話

あの夏私はあなたに恋をした

あなたの左手には指輪。

あなたの教育実習生期間。

初めてのあなたの授業中

初めて話した日。

全部覚えている自分が怖い。



「先生ー!!かっこいいですね」

こんなこと言わなきゃ私は今も貴方に恋をしていなかったはず。


給食中私はあなたに話しかけた。

放課後私はあなたに話しかけた。

授業中私はあなたに話しかけた。

いつしか恋をしていた。

いつもいつもあなたの為に学校に来て、

カラコンつけて、メイクして、私はこの時間が止まってくれることを祈った。


そんな簡単な事じゃなかった、

あなたが体調を崩した。早退した。

私は絶望した

もう会えないの?

私のせい?

もっといたい。

担任から1週間後来てくれることを知らされた

私は1週間も待てない。

絶望の日々だった。

1週間が1ヶ月のように感じ

ようやく学校に来た。学校に来た貴方は

まだ完治していなく私が

「ねえ大丈夫なの?」と聞くと彼は「俺が居ないと泣いちゃうでしょ」

と笑いながら言っていた。

私は知っている。彼が結婚していることを。

こんなに簡単な話じゃなかった。

私は辛くて辛くて泣いていた。

その日以降私はあなたに話しかけないようにしていた。でも無理だった。

大好きな人が傍にいてまるで恋人のようだった。

私は合唱コンクールの指揮者になった。

不安でしか無かった。合唱コンの日先生はいない。

私は考えるだけで泣き崩れた、

先生といれるのも残り3日。本気で楽しみ本気で恋をしていた。



最終日だ。

私は今まで以上に話しかけて、最後の時を楽しんだ。

6時間目終了のチャイムが鳴る。

私は友達に抱きつき泣いてしまった。


あなたのいない世界をどうやって生きればいいの?私は先生に色紙を渡した。私の目には涙があった。

「さようなら」

これを最後に私はもう会えなくなってしまった。


まだ引きずっているよ。

会いたいよ。ずっと泣いている。


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