第16話 居候
えっと、明日から野宿が決まった私ことリターです。はい。どうしましょう。
「野宿とか変なこと考えないの」
「えっ」
この人エスパー? なんて思っていたらお姉さんは大きなため息をついた。
「えっじゃないわよ。駆け出しの冒険者に多いのよねえ。あまりお金のこと考えずにこの町に来てしまう人。そのために駆け出しの冒険者専用の宿も建てたんだけど、ちょっと荒れちゃっててねえ。」
いつの間にか敬語が外れている。ていうかめっちゃ性格変わってない? こっちが本当で、さっきまでが見せかけてだったってこと? 恐ろしい。
「仕方ないわね。リターちゃん。よかったら私の家来る?」
「いいんですか?」
「いいも悪いも他に方法がないでしょ。それとも私の家じゃ不満かしら?」
「そ、そんなことないです。ありがとうございます!」
カッコいいです姉貴。へえへえ。部屋の掃除に料理、洗濯に靴磨きなんでもおっしゃってくだせえ。あっしが何でもやらせてもらいますゆえ。
「じゃあもう少しここで待っていてもらえるかしら? やることがまだ残っているの。」
「分かりました。」
行ってしまった。カーッ、姉貴の背中がでかいや。胸も大きいけど。くそっ。でもいつまでも甘えてられないよねえ。とっととランク上げて1人で宿を借りれるくらいには稼がないと。頑張るぞー! てかねっむ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます