運び人(ポーター)
うつむいて息を馴らせば渓谷を蒼く染めぬくリンドウの花
後にくる蝶の季節を待ちかねて荷物は普段より重くなる
そよぎ、そよぐ上着に腕を通しつつ放たれそうな心のままに
若ければよく見えていて青年が未来を語りだす尾根の路
存在を薄く広げる狼を知らせて風はひどくやさしい
火には水を けだるい脚を近道へ差し出すときに命はかるい
にんげんに罪を問うのは飛び立った
また一人、また一人へる夕暮れに野菜不足の歌がきこえる
巨木から巨木へわたる鳥たちの視線は重い、鈍い、透明
迷ったらうまく戻れる
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