第45話女神様の失敗

下半身はパンツに

スエットだったが

風呂上がりで汗を引かせる為に


シャツを着ていなかった

立花の上半身は裸だった。


立花立花に女神がキスをしている。


突然の事に立花が

ビックリしていると


ゆっくりと顔をどかした後に

立花を見つめて


『あなたが好きです』

『キスから先も、

してください』


そう言って立花に

抱きついてきたのであった。


だが立花の視界にあるモノが

飛び込んでくる。


『女神、足を見て』


そう言われて彼女が視線を

自分の足元に下ろすと


太ももの内側に鮮血が

流れていた。


風呂上がりの汗もあり、

彼女は気づかなかったようだ。


それを自分で確認した彼女は

残念そうな表情を浮かべて


着替えを持ってトイレ兼浴室に

入っていった。


すぐに彼女は出て来たが

上半身は裸のままで、

下半身は生理用の

ショ-ツを履いて


立花の方に歩いてきて


『すいません、

全部は出来ませんがエッチを

して貰えませんか?』と

立花に頼んできたのである。


言い出したら聞かない

女神の性格を

立花も理解しており

裸で出て来た

彼女の覚悟も分かった。


『コッチにおいで』

そう言って

彼女をベッドに寝かせて

立花が覆い被さる。


女神に優しくキスをして、

彼女の左胸に

立花の手のひらが乗る形になり


推定Cカップのお椀型の

膨らみを下から

支えるようにして

ゆっくりと揉みだした。


ムニュ、ムニュ


立花がチカラを入れたので

彼女の膨らみに

指が沈み込んでいき


ゴムボ-ルの形が変わるように

そのまま立花が

揉みしだきだした。


キスをしている女神は

目を閉じているが


初めて経験する

直に触って揉まれる感触に

戸惑っている。


服の上やブラの上から

触られていた時も

充分に気持ち良かったが


温かい立花の指の温度が

直接、肌に伝わり


何度も、何度も

揉みしだかれる事で


身体の奥から熱いモノが

湧き上がっている事が

分かっていった。


キスは優しい

フレンチキスから


恋人同士の

熱いディ-プキスに変わり


立花が揉みしだく強さで

彼女の息も荒くなり出す。


『はぁ、はぁ』


自然と彼女のクチから

吐息が漏れてきて


立花は女神の唇から離れて

彼女の耳元にクチを移していき


女神の髪をかき揚げて

耳を発見すると


舌を尖らせて耳の奥へ

侵入していくのであった。


生暖かい舌が耳の穴を

凌辱していく感触に


女神は悶えているが

立花が揉む左手は休むことなく


女神の胸を

大きく円を描くように


回転をかけながら

揉み続けており


耳の穴を舐められる快感と

胸を揉まれる事で発生する

熱い快感で彼女は悶えていた。


それから1時間後、

彼達の行為は終わり


小さな絶頂を

何度も迎えた女神は

大きく肩で息をしており


『はぁ、はぁ』と

フルマラソンを

走りきった選手のようだ。


女神は最初こそ

立花に奉仕をするつもりで

立花を誘っていたのだが


めくるめく快感で、

その想いが頭から

飛んでおり


立花を気持ち良くする事を

考える余裕が

なくなっていた。


立花も興奮度が

マックスになっており


何度か女神の生理用の

ショ-ツを脱がしたい

衝動にかられていたが


彼女の体調を考えて、

思いとどまり


最後までする事が

出来なかったのである。


生殺し


男にとって

ギンギンになっている場合に


自己処理すると言う

選択肢もあるが


彼女が横にいるのに

それをする訳にもいかず


初体験前の彼女に、

させないと言ってしまった

自分の言葉に縛られて


モンモンとしたまま

冷静になっていくのを

待つしかなかった。


立花に配慮する

余裕が無かった事が

彼女の失敗だった。


男のつまらない見栄、

お願いする勇気


それを言えなかった事が

立花の失敗だった。


この失敗が後に尾を引く事を

彼らはまだ知らずに


やがて彼達は眠りにつき

朝を迎える。


朝ご飯をコンビニにで

調達した2人は

テレビをつけて驚いた。


どのテレビ局も昨日の

記者会見を大々的に

取り上げているからである。


猪木会長と佐山の横に

絵色女神が微笑んでいる

3ショットが映されており


彼女をシンデレラガ-ルと

紹介して


プロフィールを説明する番組も

あったくらいだ。


多少はテレビで流れるとは

思っていた立花だったが


まさかトップ扱いで、各局で

ここまで放送されるとは

思っておらず

唖然としてしまっている。


それは女神も同然で、

次々と流れてくる


自分の姿を他人を見るように

客観的に見ていた。


彼女が出ていた

ニュースが終わると


別のテレビ局に

チャンネルを変える


その行為を続けていた時に

予想以上にテレビ局で

取り上げられている

理由が分かったのだ。


女神が昨晩、

エクシブハンターの

特訓をしようとした時に

上手くいかなかったのは


やはり

サ-バ-ダウンだった事が

ニュースで説明されている。


世界中からエクシブハンターの

ダウンロードとゲ-ムアクセスが

集中しており

現在も止まったままとの事だ。


更に世界検索キ-ワ-ドで

『絵色女神』が1位になっといると

ニュースで言っている。


顔を見合わせる立花と女神


『絵色さんのInstagramの

登録者数も急激に増えており』


『今朝までに

300万人を超えています』と

司会者が伝えていた。


再び顔を見合わせる2人


自由が丘のボロアパートで

朝食にサンドウィッチを

食べている彼女が


インフルエンサーに

なっていたのである。


ニュースを見ていた

彼女は黙って


スマホを取り出して

確認をすると


『InstagramもTwitterも

登録者数が大変な事に

なっています』と

立花に報告してきた。


基本、彼女は

立花の家に着くと他の誰かに

邪魔されたくないので

サイレントにしていた。


だから気づかなかったが

実家からの連絡や

地元の友人からも


電話やメールが

たくさん来ており

大騒ぎ状態となっている。


今、2人してコンビニに行って

バレなかったのが

不思議なくらいだ。


今日も自由が丘駅まで

2人で歩いていき


それぞれ電車に乗って駅で

分かれようとしていたが

それも危険だと思い始めた。


今までは彼女を

知っている人は少なかった。


だから並んで手をつないで

駅まで歩いていけたが

それも危険かもしれない。


せっかく上がった知名度が

スキャンダルに

繋がってしまっては

今までの努力が水のあわだ。


彼女にその事を説明すると

「アタシも、そう思います」と

言って同意してくる。


「電車に乗るのも危険だから

駅に着いたらタクシーで

集合場所に行くように

しないといけないな」


予想をはるかに超える

取り上げのされ方に

戸惑い始めた二人であった。






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