第87話 (後日談12)日本の入国隔離政策②

私は当時、とある都合で関東某県の地方にアパートを借りていました。


万一にも私が感染していて家族に伝染してはという懸念と、「こんな時に海外から日本に戻って来るなんて」という世間の目も怖かったので、私は地方のアパートで自宅隔離することとしました。


とはいえ、当時日本では既にオミクロン株が大流行しており、逆に中国はロックダウン前の厳しいコロナ規制で市中感染は極めて少なかったので、PCR検査と抗原検査を受けて陰性を確認した上で中国から入国した私よりも、全く検査を受けていない家族や日本におられる方々の方が感染している確率は高いのでは?この入国隔離の意味は何?、と思ったものです。


家族には自家用車で成田空港まで来てもらい、束の間の再開を喜んだ後、車の鍵を受け取って自ら運転して地方のアパートへと向かいました。


日本の隔離政策は必要最低限の外出は許されていたので、食べ物や飲み物はコンビニで購入。なかなか緩い隔離政策ですが、流石に一人隔離で飲食出来なければ死んでしまうので已む無しです。


然しここからが思った以上に厳格。


ランダムな時間に突然、スマホアプリで現在位置確認をされ、更に数日に一回は自動電話がかかってきて、今いる場所をスマホで顔出し・背景入りで動画撮影して送付が求められました。


日本の入国隔離はザルなところと超厳格なところがごちゃ混ぜで、中国とは違った意味でストレスでした。


一度、たまたまアパート近くのコンビニに食事を買いに行っているときに現在位置確認せよとのメッセージが来て焦りましたが、数十mくらいは誤差のようで、特に問題はありませんでした。


当時の報道では、これに対応しない人は個別に役所から連絡が来て、厳しく追及されていたとのことでした。。。


そんなこんなで無事に隔離を終えて帰宅。


今から振り返っても、この日本の入国隔離政策は一体何だったのだろうか、と思います。


因みに。。。


日本入国隔離は当初2週間だったのですが、この頃、猫の目のように政策が変更されていました。


私がフライトを予約した時点では2週間隔離だったのが、その後ワクチン接種者は特例で10日に短縮されたことからフライトを変更、しかしオミクロン蔓延で再び2週間に戻ったので更にフライト変更。更に14日→10日→7日、と目まぐるしく入国隔離期間が変更となりました。


然し、もうフライトを変更する気力も体力も金銭力も無かったので、結局、10日隔離前提のフライトで日本に帰国しました。

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