第84話 (後日談11)中国のコロナワクチン事情①

有難いことにお読み頂いている方からご質問を頂戴したので、今回は中国のワクチン事情について、私の知る範囲で書き記しておきます。


最初にお断りしておきますが、私自身は、残念ながら?中国ワクチンを一度も打っていません。


2021年夏から日本でmRNAワクチンの集団接種が始まりましたので、私は職場接種で1回目と2回目を打ち、2回目の接種から約1週間後に上海に赴任しました。


当時、中国は中国ワクチンを打った人にしかワクチンパスポートを出さないという話がありましたので、2回目の接種の問診の際、「これから中国に赴任するのですが、mRNAワクチンを打った後で中国ワクチンを打っても大丈夫でしょうか?」と聞いてみたところ、「全く問題ありません」との問診医の回答でした。


今から考えれば、そもそも情報開示が十分ではない中国ワクチンを打って良いかどうかなど、医学的に正確に回答出来ないだろうな、と思いますが、とはいえ当時から中国ワクチンは「不活化ワクチン」、つまり従来技術のインフルエンザワクチンのように、ウィルスの毒性を低減したワクチンだと言われていましたので、そのような医師のコメントになったのでしょう。


余談ですが、何かあった場合に備えて日本政府のワクチンパスポートを入手してから赴任しようと思っていたのですが、2回目の職場接種会場で事情を説明したところ、会社のスタッフからは「無理ですね。数か月は必要です。」との冷たいコメント。


何故そんなにかかるのか確認して欲しい、とお願いしたところ、職場接種では、ある程度の接種結果を纏めて政府にデータを提出する、それが一ヵ月に一回程度の予定、そこから政府の処理が必要なので時間が掛かる、とのことでした。


とはいえ、ワクチンパスポートは居住地市町村から発給されるので、まずは市町村に相談してください、ということで、その足で住んでいる市の窓口に行きました。


然しご担当の方曰く、「市役所としてはデータが来ないことには何も出来ません。受領次第、ご事情がご事情なので、最速で対応します」とのこと。


これは渡航までに入手するのは不可能だな、とあきらめていたのですが、数日後に市役所から電話があり、「発行が出来ました!」とのこと。


会社、市役所、皆さん、最速で対応頂けたようで、感謝感謝です。


然し、苦労して手に入れたワクチンパスポートを使うことは、結局一度もありませんでした。。。


ついでに言うと、日本のワクチン接種記録アプリは、海外渡航にも対応できるとのことだったのですが、一時帰国者向けに成田空港や羽田空港で実施されていた接種記録はアプリに反映されないことになっていました。


今から振り返っても、日本のワクチン政策は問題が多かったな、という気がしています。


中国ワクチン話の前に日本のワクチン接種ネタで長くなったので、次話に続きます。

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