第44話 募るイライラ
2022年4月27日、水曜日。
上海市政府がロックダウン中に発表したルールでは、市内を「封鎖区(中国語は「封控区」)」「管理区(同「管控区」)」「解除区(同「防範区」)」の3区に分類し、「封鎖区」は部屋から出られないが、「管理区」になれば
私の居るホテルもこの日、「管理区」になったとのことなので、市政府のルールに基づけばホテル敷地内は出歩いて良い筈なのですが、ホテルのグルチャでホテルに聞くも、答えはNO。
更には、そういう質問をしたことすら気に入らない客の一人から、
「リスクのある行動をするな!」
と食って掛かられました。
ホテルの敷地内を歩くのがリスクならホテルの敷地内に設置されているPCR検査会場に行くのも全く同じリスクな筈ですが、そういう突っ込みをしても無意味なので既読スルーしました。
少なからぬ人は相当にストレスが溜まっており、こういうことでもイライラしていることが伝わってきます。
周囲の知人に聞いても「解除区になっているが小区から出られない」「管理区なのに部屋から出られない」という声が殆どであり、市政府が決定した「3区に分けて徐々に解除」という実態と大きく乖離しています。
さて、昨日書きました通り、ドタバタの中で市統一スクリーニングPCR検査が終わったばかりなのですが、携帯電話のショートメッセージで「本日は黄浦区(泊っているホテルの所在している区)の統一PCR検査をやります」との通知が来ました。
然しホテルに質問すると、
「昨日やっているので今日は不要だと確認済」
とのこと。
「私が受領したショートメッセージによると、本日の検査を受けないと健康コードが緑から黄色になると書いてあるが本当に検査しなくて大丈夫か?」
とホテルのグループチャットで再質問したところ、これまた先ほどの方と同一人物から
「どうせ外に出られないのだから関係ないだろ!」
と再び食って掛かられました。
結局、夕方になって、
「やっぱり検査しますので皆さん来てください」
とホテルから連絡がありました。
PCR検査に向かうエレベーターの中でホテルの支配人と一緒になったので、
「検査をやると言ったりやらないと言ったりですね」
と聞いたところ、支配人曰く、
「私も今、聞いたんですよ」
と。。。
色んなことが混乱しまくっている感じです。
今回のロックダウンでは、中国の縦割行政の欠点、即ち、
国家中央 ⇔ 市政府 ⇔ 区政府 ⇔ 街道 ⇔ 小区
というピラミッド型組織の欠点、欠陥がかなり露わになってきた感じがします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます