2022年春、上海ロックダウン。

第43話 二転三転

2022年4月26日、火曜日。

昨晩は雷雨でしたが、今朝は小雨。

然し窓から眺めると外は真っ白。

上海市政府から、全市一斉スクリーニングPCR検査を本日実施するとの通知が出ました。

然し私の居るホテルからは、

「PCR検査は昨日やったので今日はやりません」

との説明。

ロックダウンから約1ヵ月経ったこの頃になるとホテルの支配人とも顔見知りになっていたので、

「市政府からの通知と違うけれども大丈夫か？」

と直接支配人に聞いたのですが、

「今日は検査はありません」

と明言されました。

然し、しばらくするとホテルスタッフから、

「やっぱり今日もやります」

との連絡がありました。

然し、昼前になって再びホテルスタッフから、

「雨が降ってきたので中止となりました」

との連絡がありました。

いやいや、雨くらいでは中止にはしないでしょ、市政府が決めた全市一斉だよ？と思いつつ周囲の知人何名かに質問したところ、「どうも検査システムがダウンしている模様」との返答がありました。

全市民2500万人の同時検査をやり始めたところ、システムのキャパシティオーバーで、検査システムがダウンした模様です。

中国は日本より遥かに進んでいるIT社会と言われており、それは事実ではあるのですが、流石に政府の政策や方針がこれだけコロコロ変わると、システムが追い付かないようです。

市政府のシステムを受注しているSEの方々には心より同情申し上げます。