第37話 デリバリー禁止
2022年4月18日、月曜日。
この日も朝からPCR検査の呼び出しがありました。
今までは感染者が出ておらず抗原検査だったのですが、これで3日連続のPCR検査となります。
突然連日のPCR検査となった理由や目的は一体何なのか、毎日のPCR検査がいつまで続くのか、といったことは一切説明されません。
海外メディア報道では「上海市政府は、明後日20日までに隔離区域以外での感染をゼロにすることで封鎖を段階的に緩和していく方針」との報道が流れているのですが、地元メディアは何も報じていません。
これも中国あるあるで、地場メディアは政府規制で何も報じないけれども、海外メディアは独自のルートで得た情報を報じたりすることがあり、地場報道が無いから真実ではないとも言い切れません。
もう一つ気になるのは、各地でデリバリーを規制する動きが出始めていることです。
日本でもネット購入は行われていますが、中国は日本以上にデリバリーが発達しており、通常の物品のみならず料理や生鮮食料品ですらネット注文すると30分ほどでバイク便が家やホテルまで持ってきてくれます。
ロックダウン以降も限定的にではありますが、封鎖が解除された地域に住むデリバリーの人がこのサービスを継続していました。
然し、ロックダウンしているにも関わらず感染者が増え続けているのは、こうしたデリバリーされている物品にウィルスが付いて拡散しているからだ、との噂が流れ始めていました。
また一説には、デリバリーを廃止して政府が手配する配給に一本化するから、との情報も流れていますが、真偽は全く判りません。
私のいるホテルではロックダウン当初からデリバリーが禁じられていたのですが、所在地区全体でも、この日、デリバリーを禁ずる旨の通知がありました。
色々な不確実情報や目的不明な上からの指示が飛び交うこともまた、精神的にはなかなのストレスです。
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