第36話 刑務所の方がマシ

私が浦東ぷどん地区で借りているアパートは大手ホテルに併設されているアパート棟なのですが、昨晩、ホテル棟が政府に接収されたと、同じアパートに住む知人から連絡がありました。


ロックダウン当初、現在宿泊しているホテルの前に滞在していたホテルを追い出されたのと同様の理由で、地方から来た医療支援団専用とするための接収だそうです。


今のところアパート棟は普通に住み続けていられるようですが、今後どうなるか判らない、と知人は心配していました。


中国は政府が命じれば個人や企業の権利など風前の灯であることを、私も知識としては知っていましたが、ロックダウンが始まって以降、自分の泊まっているホテル、更に借りているアパートの隣接ホテル、と次々にホテルが政府に接収されていくのを目の当たりにして、今更ながら契約上の法的権利など意味を為さない中国の恐ろしさを実感。


本日、PCR検査ために10分ほど外に出たところ、ちょうど目の前を安徽省あんきしょうから来た医療支援チームを乗せたバスが通っていきました。


大変にご苦労様です、と思う一方で、住民を追い出してまで大量の支援チームを、コロナが殆ど出ていない地域から蔓延する上海に送り込むのは、リスク・リターン的にどうなのだろうか、とも感じます。


ロックダウン以降、ネットでは政策を揶揄するジョークが出回り始めていましたので、この頃に見掛けたジョークを一つご紹介します。


テーマ:刑務所とロックダウンの比較


刑務所は、

・三食の心配が不要

・時々は人に会える

・急病の場合は病院にいける

・持病の薬の心配がない

・郵便の受け渡しが出来る

・刑期が判っている

→ ロックダウンより刑務所がマシ


なるほど、確かにその通りです。

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