2022年春、上海ロックダウン。

第27話 6つ目の部屋

2022年4月7日、木曜日。

朝靄の中、終日部屋に閉じ込められる一日が今日も始まりました。

上海市の新規感染者数はとうとう約2万人。

ホテルからの指示で抗原検査を行いました。

ウィーチャット（中国版のＬＩＮＥのようなもの）上にホテル宿泊者のグループチャットが作られ、検査結果を写メして報告せよ、とのこと。

ここは中国、プライバシーという概念は存在しません。

実は昨晩、新しく入ったホテルの中で、隣の部屋に部屋を引っ越しました。

窓際に雑巾のようなものが置いてあったので何だろうと思って持ち上げてみると水浸し。ホテルスタッフに聞くと、少し雨漏りがしているとのことで、流石にこれから何日この部屋に住むか判らないのでそれは困る、と訴えて、部屋を隣に変えて貰ったのです。

3月3日に入国してから、

①　2週間隔離ホテル

②　3週目健康観察ホテル

③　一般ホテルの入国隔離者専用フロア

④　③の一般フロア

⑤　上記ホテルが政府に強制収容されたので今のホテル

⑥　⑤の隣の部屋

と、今回が約1か月で6つ目の部屋。

最初の入国隔離ホテルの一室で過ごした日々が、遠い昔のように感じます。