第15話 万姫の家臣
本来なら大名の子供が生まれた時に任命されるようだが、万姫には急ごしらえで用意された。
我が家まで送ってくれるようだ。
「お兄さんは何する人なの?」
「お兄さんって・・・家臣に対して言う言葉じゃねえな。」
「家臣?お兄さん、私の家来なの?」
「けらいじゃねえ!かしん!間違えるな!」
「・・・違いなんてよくわかんないよ・・・」
教育係兼務、護衛が
いちおう
「ただいまー」
それにしても何処まで付いてくるつもりなのかな?玄関の中まで入ってきた。
「あのう、もう大丈夫ですよ?家の中だし・・」
「そうだな、家の中だな。それがどうした?」腕を組んで首をかしげてる。
「いえいえ、もう帰っても大丈夫ですよ。おつかれさまでした」
正面を向いて丁寧にお辞儀をした。
「何を言っている?俺は守役だ、
「は?冗談でしょ?知らない人といきなり生活なんてしないよ」
「師匠との約束だからな、目を離すなって」
「いやいや、約束だろうと何だろうと家族じゃない若い男の人と一緒になんて・・・・」
チャッ 刀に手を添えた。
タイミング悪く兄貴が自室から出てきた。
「
「待って!その人、兄だから」
慌てて刀の
「なにっ?兄上か、すまぬ危うく斬り捨てるところだった」
状況が把握できないひかるは、左の眉毛を上げて
「?・・なんだ??俺、斬られるようなことした?」
この家臣第一号さん名を『
伯はどうしても帰らないと言い張り、帰れば覚兵衛に『役立たず』と
困ったね、放置プレイは専門外なので車庫に寝泊まりしてもらおう。
伯が守役に付いてから数日が
さすがに、私も『役立たず』と
「あのね
「すと?俺は師匠に目を離すな!としか言われてないからな。逆に聞くが、何を教えればいいんだ?」
「それを考えるのが守役なんじゃないの?」
「ふむ・・・・しかり・・」
シュッ カツッ
私の右側、顔すれすれの位置を、何かが飛んできた。
「!!」
地面に突き刺さる
身体が固まり、冷や汗が出てきた・・・また狙われた?
伯がその矢を抜き取り、しげしげ観察している。
「ほう、そうきたか。よし!決まったぞ、
「へ?なんでいきなり?」
「この矢、師匠のものだ。ここに刀の焼き印が付いてる」
そう言うと矢の焼き印を見せられた。
「師匠の
「伝達?暗号みたいなもの?てか、忍者ってホントにいるの?」
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