第13話 水戸八幡宮
玉子焼きで味を
母も令和の調理師である。「タダでは教えられないわ」と、
どこかで聞いたことがあるような展開だけど・・・・・
母が職を手にしたことで、私たち親子は食い
(
水戸市内には、いつごろから言われるようになったのか不明であるが、水戸駅の北口から国道沿いの商店街を『
水戸藩の財政は厳しい状況だったはずだが、とある豪商から
玄関前の山積みされた品物に
ニワトリが庭で地面をついばんでいる。
「
「・・・・卵かけごはん・・」(おっといけない、よだれが)
翌日、ニワトリ小屋の材料を買い出しに上市へ出掛けることにした。
町屋敷では木材より竹材の方が売られていた。ホームセンターなんてあるわけないか・・・仕方ないですね。
物置の
せっかくだから
好奇心から、母が人をかき分けて覗き込んでみた。が、青白い顔で直ぐに戻ってきた。
「どうしたの?何があったの?」
「辻斬り《つじぎり》ね、夜中に襲われたのかもしれないわ。私たちも襲われないように、八幡さまに安全祈願に行きましょう」
八幡宮への道を歩きながら、辻斬りについて母が詳しく教えてくれた。
平和な時代のはずの江戸時代に、刀の切れ味を試す為だけに人を斬りつける人間がいるなんて・・・。いくら身分が高いからといっても、無抵抗の人を傷つけるのは納得できない、どんな理由があろうと。
平和とは?などと考えながら、八幡宮へ歩いていたはず・・・・・
「八幡さま無いよ?」
「あら?確かこの辺りよね?」
母もキョロキョロしている。
「ちょっと誰かに聞いてみようか・・・・」
小さな
「すみません、ちょっと聞きたいことあるんですが」
「いらっしゃいませ」
「この辺りに八幡宮があったと思うんですが、ご存知ですか?」
キョトンとした顔で、首をかしげる。
「私は詳しいこと知らないですが、父なら知ってるかも!ちょっと待っててください」
そう言うと店の中に入っていった。
2~3分くらいで町娘が出てきた。父親らしき人もあとから出てきて
「八幡さまなら、大殿様が別の場所に移したよ」
「移した?何で?どこに?」
「さあね、場所までは知らないよ。それより、蕎麦は食べるのかい?」
母と顔を見合わせて、『どうゆうこと?』目で会話した。
ぐう~~お腹が
「お蕎麦もいただきます」
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