第6話 everything

「美桜、拓郎さんよ。

さようならをしましょうね。」


そう言われてみたけれど、この人は

誰なんだろう。

私とこの人には何があったのだろう。


あれ、何?

泣いてるの、わたし、、。

悲しみがわたしを押し潰そうとしてる。

あああー。

大切な何かが壊れていくわ。




「拓ちゃん?そうよ、拓ちゃん。

拓ちゃん、、、。

どうしてなの?

何故なの?

私を置いて逝ってしまなんて、、、。」


私は拓ちゃんの事を思い出した。

拓ちゃん、ごめんね。

もっと早くに私が思い出してたら

きっとこんな事にはならなかったよね。


「美桜、拓郎さんの倒れていところにあった花束よ。きっと美桜の為に用意してくれたのよ。」



その花束は

世界中の色が花を咲かせているようだった。


拓ちゃん、ありがとう。

拓ちゃん、沢山の愛をありがとう。


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