第154話 シフォン公爵邸へ 2
「美味しくいただきました」
「ありがとうございました」
ペチュニアとマリーがお礼を言う。
それを受け取り今後について話すことに。
「お出しする砂糖の量を増やしましょうか? 」
「いや今のままでいいよ。というよりも店で出せないから余分に貰っても扱いに困る」
「な?! 」
「左様ですか。しかしもし足りなければ教えてください。支援は惜しみません」
「その時は頼むよ」
ソウが目を見開いてこちらを見ている。
お菓子以外にもいっぱい食べているんだからそんな目をするな。
あとでクッキー焼いてやるから我慢してくれ。
「話しは変わりますが、この前スカイフォード卿が挨拶に来ていましたね」
「スカイフォード卿? 閃剣の? 」
「あらご存じでしたか。その閃剣です。私は夫の隣で挨拶をしただけなのですが、何やらオリヴィア騎士団を再編してリアの町に向かっているとか」
「リアの町に? 」
「はて。何の用でしょうか? 」
「何やら王命故に内容は話せないみたいで。しかし噂によると、リアの町へ視察に行くという話が社交界で出ていましたね」
「視察? 」
「彼女の爵位は最も低い騎士爵ですが、広大な領地を開発した当主です。恐らく最近成功を収めているリアの町を何かの参考にしたいのではないでしょうか? 」
視察か。
この口ぶりだと更なる発展を目指して、ってことかな。
けれど何というか流石公爵夫人。
何で本人が王命で話せない情報を握っているんだ。
「ま、騒ぎを起こさないのなら歓迎するよ。リア町長が」
「ですね。
「我は食べたいのである! 」
「ふふ。確かにそうですね。しかし……もし何か彼女達と交渉事をする時は隣にいる青髪の女性に声をかけてくださいな」
「隣にいる? 」
「ええ。彼女はエイミー・ウォード騎士爵。頭に血が上りやすいオリヴィア騎士爵の制御役なので」
「なるほどねぇ。オリヴィアとそのエイミーとやらの両輪で成り立っていると」
言うとペチュニアは微笑み次の話に移る。
「そう言えば領内に泊まる予定で? 」
「いや今日はそのままソウの集団転移魔法で帰ろうと考えている」
「話しには聞いていましたが本当に使えるのですね……。しかし、そうですか。この館に泊まっていただけたらと思っていたのですが……」
「まぁ明日は普通にレストランがあるからな。気遣いだけもらっておくよ」
そう言い出された紅茶を一口含む。
明日も仕事。
この館に泊まるのはとても魅力的な提案だけど受ける訳にはいかない。
その後も少し談笑して、今度この館にすぐ来れるようにと立ち入りを禁止する転移ポイントを作ってもらった。
そして二人が手を振る中、私達は転移でリアの町に帰るのであった。
———
後書き
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