タリリア王国
サクッとタリリア王国へと攻勢を強めていた魔王軍を壊滅させたマキナはそのまま、他の南方の国々を救出してみせた。
数としては五つを超えるだろう。それでも二つほどの国は国体が崩壊してしまったが……マキナが急いでこなければもっと多くの国が悲惨なことになっていただろう。
ちなみに、そこまででかかった時間としては三時間未満。
しっかりとリアルタイムアタックをこなしてみせたマキナはなんやかんやあってタリリア王国の国王へと呼びつけられていた。
「此度は本当にありがとうございました」
タリリア王国の国王は深々とマキナへと頭を下げる。そこにあったのは国王としての姿ではなくただ一人の男として、英雄への感謝の言葉であった。
「あなたがいなければ……我が国は、どうなっていたことか……本当に、ありがとうございます」
既にタリリア王国の前線は崩壊し、組織だった抵抗も出来ていなかった。
もしも、マキナがここにやってくるのが一週間も遅ければタリリア王国は滅んでいただろう。
「頭を上げてよ。王様。僕は英雄、すべての者の味方だから……これくらい当然だよ。それでも感謝の心を持っているなら、僕の銅像をでっかく作って。英雄を称えるものとして」
マキナは国王を相手にストレートな要求を告げる。
自分の像を建てろと、英雄らしい立派な像を建てろと。
「それくらいはもちろん!救世主様でありますから!それくらいは建ててみせましょう。立派なものを作ってみせますから、偶には顔を見せてください」
「うん。もちろん。僕を英雄と称えるところには当然。グレイスたちも誘ってやってくるよ」
「えぇ、お待ちしております」
グレイスの言葉を聞いたタリリア王国の国王は笑顔で頷く。
「うーむ」
それに対してマキナは満足げに頷く。
英雄であるために生きているマキナにとって自分が讃えられるということは何よりも大事なのだ。
「……およ?」
そんな中、マキナが首を傾げて何処かへと視線を送る。
「どうなさいましたか?」
それを見てタリリア王国の国王が首を傾げる。
「いや、グレイスが呼んでいるな」
「……勇者様が?」
マキナの言葉にタリリア王国の国王が首を傾げる。
「うん、呼んでいる。ちょっと行ってくる!なんかあったっぽい。それじゃあ、ちょっと行ってくる。また何かあったら来るよ、復興作業頑張ってね。それと確認だけど、恩賞としてくれた金銭は僕傘下の商会にお願いね。じゃあ!」
マキナは転移魔法を発動し、この場を後とするのだった。
あとがき
女の子と二人でゲームすから、ちょっと短めだけど許して!
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