第4話 初任務


ー学校ー放課後ーー

「( ̄□ヾ)ファ~眠...」

「...昨日張り切って能力試しまくるからだ。このアホ。」

「だって~......早く骸や朧さんみたく強くならなくちゃいけねぇんだから。」

「...あそ。...あ、コレ渡しとく。」

「ん?...ピアス?...と腕時計?」

「ピアスの方は連絡手段としての役割を持つ。腕時計はお前専用。」

「俺専用?なんで?」

「...お前燐叶サンの式神使いを受け継いだんだろ?式神使いは手を狙われやすい。理由としては式神を出すのは必ず手から。使い方次第では足とか自由に出せるけどまずは手を狙われる。その腕時計はお前の指示でバリアを張れるヤツ。」

「か、カッコ良すぎんだろォーー!!!!ちなみに...バリアって骸が使ってたヤツ?」

「ちょっと違ぇ。俺のは広範囲型...まぁ半径10mぐらいは最低でもいけるってやつ。お前のは自分自身だけを守るためのヤツ。分かった?」

「おう!!でもなんで今なんだ?今から本部行くんだろ?」

「ア?聞いてねぇのかよ。」

「ナニガ?」

「今から任務だ。お前にとっては初か?」

「ぅえええええ!!??!?!?」











ー市街地ー

「任務か~。どんな?」

「...魁魔は2種類に分類される。」

「ん?上位種と下位種だろ?」

「ソレもあるが、もう1つ分類できるんだよ。...上位種に限ってだがな。」

「まだ分類あんの?上位種ってことは...人型か?」

「正解。上位種には人型と獣型がいる。獣型はこの間あったヤツみたいな感じ。人型はその名の通り俺たちと変わらん。」

「見分けはどーすんだ?」

「基本は意思疎通が出来るから人間と見分けがつかない。でも唯一分かるのは耳と目元だな。アイツらは耳は尖り目元にはひび割れのような紋がある...まぁ俺たちの【魁魔化】と変わらんな。」

「へぇ.....それって会ったらヤバいんじゃね?俺たち負け確定でしょ。」

「勿論好戦的なヤツだったら戦闘になり負ける可能性も出てくるが、中には友好的で俺たちに協力してくれる魁魔もいる。そん中でも特に友好的な魁魔に今から会いに行く。」

「ふーん...難しいな。つまりは知能が発達した人と見た目はあまり変わらない魁魔の協力者に会いに行くってことか?」

「嗚呼。...理解してんじゃねぇか。」

「でも協力者って...何の?」

「情報屋だよ。どんな魁魔がいるのか、出没情報、レート、諸々の情報を仕入れてる。警察とかより信用出来るトコだ。」


「...その人?魁魔?ってなんで俺たちの協力者なんてしてんの?」

「...アイツは元々は敵だった。だがヤツは人間と関わりをもった。人型は見た目が人である以上人間社会で生きていく必要があるからな。そこでアイツは恋をした。」

「恋ぃ?」

「恋がきっかけとなり心を入れ替えたらしい。俺も詳しくは覚えてないが...。」

「恋って...単純か?」


「ダァレが単純や。」

「?!?!」

「...見ねぇ間に格好が随分と変わったな。

ニュー。」

「久しぶりやな~ムクロン!キミは身長伸びたなァ!成長期ってやつ?」

「え、あ、え?」

「...前に会ったのは中学の頃だろォが。そりゃ成長もする。後、俺のペアが驚きすぎて思考の底から帰ってきてねぇ。」

「え?!...スマン!そんな驚く思てなかったんよ~。」

「...はっ!!??...(´ρ`*)ゴホンッ!! ンッ ンッ

は、はじめまして!昨日死神に入った式神煉ッス!よろしくお願いしまっす!」

「よろしゅうな~煉クン^^

さて、外で立ち話もアレやしウチの店おいで。そこでゆっくり話そーや。」





「さてと...改めて自己紹介させてもらうで!ワイの名前はニュー!まぁ死神なら分かるやろォけど魁魔や。上位種な。ここ大事。普段は情報屋やっとります!緊急時には戦闘も強いられるけど...極力動きたくない精神で生きてます!よろしゅう!」

「よ、よろしくお願いします!!!」

「...で。情報。ハヨ。」

「ア゙ア゙ア゙もう!!順番ゆーのがあるやろうがムクロン!」

「知らん。時間ねぇんだよ。」

「ハァ...君らが知りたいんは最近上位種が増加しとる事やろ?」

「嗚呼。」

「それについて今ん所死神はなんて考えとう?」

「...上位種は恐らく亡霊ファントムによって凶暴化、強力化してると考えてる。つっても朧サンだけだが。」

「亡霊?!アイツらは封印されとるはずやろ?ワイもよー気にして見とるけど封印外す奴なんておらんかったよ?」

「...それが外されてんだよ。一部だがな。そこから魁魔に対しての力の供給が行われてんだろ。」

「...そないな事出来る奴なんて限られてくるんとちゃう?」

「...裏切り者の可能性も視野に入れてるよ。」

「う、裏切り者?!朧さんがそんな事言ってたのかよ骸!」

「嗚呼。...もしかしたら死神にいる可能性があるってな。」

「...そない大事な情報ワイに教えても良かったん?もしかしたらワイが裏切り者かもしれへんで?」

「それはネェだろ。お前は俺たちに恩がある。特に朧サンにな。だから裏切り者じゃないと信じられる。」

「ウワァ...ものすごい信用度の高さ。事実やけど。...なるほどな。やったらウチにちょっとした情報はある。聞くやろ?」

「勿論。それが今日の任務なんでな。」

「ウッス!俺にも教えて欲しいっす!」

「分かった。...ちょっと残酷な話になるんやけどええか?...まぁ勝手に話すけど。」




「今月の初めに女性とその子供の遺体が路地裏で発見されたんや。犯人は見つかっとらん。これだけやとまぁ一般的な殺人事件やと思うやろ?でもここからがオカシイねん。

被害者の女性は下半身がない状態で見つかっとる。子供は頭潰されとる。しかも歯型やと思われる傷がその付近にあった。...つまりそんなん出来るんは魁魔しかおらんのや。同じような事件が今日までで5件。男女比はバラバラやけど全員共通しとんのは

«必ず2人以上で殺され、且つ下半身か上半身、頭が無い»ってところや。

こんなん同一人物しか出来んやろ?...一応警察の中でも死神の知識がある人らにこの事件は任されとるから君らも介入はしやすい。


...ここからはワイの勘や。聞き流してもえぇ。この犯行は恐らく上位種...しかも人語を喋るワイみたいなタイプや。そないな魁魔はそう易易とおったらあかん。普通はおらんもんやし。...多分やけど上位種同士で手ェ組んどるよ。しかも人語喋るヤツばっかで。」



「どうや?...煉クンにはちょっとキツかったか?」

「ゥ...すみません...」

「...惨いことしてんな。」

「こんなんしとるから警察も迂闊に手ェ出せへんねん。事件の詳細を調べるぐらいしかない。」

「当たり前だ。...もうこれは警察の仕事じゃない。俺たち死神の仕事だ。...ちょっと朧サンに連絡する。」

「ハァーイ。ちょっと聞いてもいい?...煉クンは何で死神に入ったん?」

「ぁ、俺っすか?えっと...俺の父さんが死神にいたらしくて。俺は何も知らなくて。知ったのもつい昨日?とかで。...俺は見て見ぬふりが出来ないタイプなんす。だから一度知ったからには入って父さんのように沢山の人を救いたかった。...だからっすかね。」

「...そっか。ごめんな。言い難いこと聞いてもたかもしれんな。」

「いや!大丈夫っす!...俺からも聞いていいっすか?...ニューさんって...」



ーードォオオオオオン!!!


「「?!?!」」

「...おい!お前ら無事か!」

「ムクロン!」「骸!」

「何があったんや!?」

「俺もわからん。だが朧サンに連絡して終わった途端コレだ。」

「ぁ、何かピアスから聞こえないか?」

「?どれ?」

「ンなもん聞こえねぇ...よ...?!」



「シニガミ。オレヲツカマエテミロ。」



「「「?!?!?」」」

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DEATH=PANDORA 奇跡零 @Rei-RINNE

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