　突然なぜか西尾維新に初挑戦してしまった。

　めちゃくちゃ多作だし、ヒットの数がすごいし、すごい人だとは思ってたけど普段あまり読まないジャンルだったので読んだことなかった。（アニメ化物語はまじで好きです。）

　あー読みかけでもうわかったこれはすごい。すごい人なんすね。それなりに期待値高く読み始めたのにその想像の外側からぶん殴られた。

　この一作ではこの人の魅力すべてはわからないだろうけど、というか最初に読むべき作品は他にあっただろうけど、すごいということはもう完全にわかりました。すごいです。

　どかーんとことが起こり、なんだなんだと思っていると次第になんとも言えない違和感に蝕まれていく。ぞわぞわしながら読み進めるこちらを先回りしたところからさらにどかーんとやられ、それを消化できずわけのわからないままのうちに、怒涛の勢いで畳みかけられるフラグ回収。そしてまさかのハッピーエンド。

　文章にはもっと癖がある印象だったが、個人的には全然読みやすかった。

　エッセイ調だったからかもしれない。

　そう、エッセイ調なんすよね。

　だから話が展開していくあいだ「え…？？」「どういうこと？」「マジで言ってんの…？」ってなりっぱなしでずっとこわかった。もちろん全然ホラーとかではないけど、めちゃめちゃこわかった。

　フィクション（であってくれ頼むから）のはずだけど、筆が早いという話は本当なんだろうな。筆の早い人の文章という感じがする。別に勢いだけで書いているとかではないけど。

　久々にページをめくるのももどかしい読書体験だった。

　もどかしすぎて全ページ同時に脳にインプットして読み終えたかった。

　他の作品も読みたいが、全部このエネルギー量でシリーズ物なら体力消費すごそう。

　ついでにこの人の筆名ググったら、NISIOISIN表記にすると回文になるうえ点対称になるって知ってセンスすごすぎてひっくり返ってしまった。なんか全体的に頭の中どうなってんの。

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