このプレゼントをくれたのは誰
書き出しが不穏である。
「あれは俺の六回目の六歳の誕生日パーティーが開催された午後だ。」
六歳×六回目で三十六歳のおっさんなのか、満六歳を六回も祝ってもらっている人気者なのか、六歳の誕生日が六回やってくる時空の歪みなのかわからない。
わからないまましばらく読み進めなければならない。
不穏な空気で始まるパーティーほど不穏なものはないよな。
二回目のパーティーで友達のジョウが持ってきた花束が勿忘草だったことに「切ない展開のフラグ?!」と思わされたが、おかげで五回目のときに巻き起こすケイの勘違いが効いていました。
(ネタバレ注意)
まさか、三回目のパーティーで使われた三角のパーティー帽子と、四回目のパーティーで使われた鼻眼鏡、そして毎回鳴らされるらしいクラッカーが五回目だけは鳴らなかったことが物語のキーになって一本に繋がるとはね……
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