ベイビードライバー
「幼いころの事故のトラウマで、常に音楽を聴いていないと耳鳴りがする内気な天才ドライバー、通称ベイビーは、ドライビングの腕を買われて強盗組織の逃し屋をしている。」
設定が優勝すぎる。
始まりのカーチェイスが最高。
車が好きな人というよりは、運転が好きな人が喜ぶ良さだと思う。
カーチェイスは「山場!」という使われ方よりも、話のエンジンとして導入にぶち込まれる方が好きですね。
運転というのは顔色一つ変えずに無言でとんでもねえスピード出すのが一番かっこいいな、という美学に目覚めてしまった。
逃し屋というかっこよさがあったか。
バディ物が無限にできそうだ。お喋りな強盗の天才を無口なドライバーが逃す。口の上手い天才詐欺師を無口なドライバーが運ぶ。「とにかく彼の車まで逃げ切ればあとは絶対に安心だ!」的な。
音楽がただかっこいいBGMとして使われているだけではなく、映像を加速させる要素のように使われていて良かった。最初のカーチェイスはもちろん、食事の用意をするシーンの軽快さも楽しかったし、リズムと銃声がリンクしているのは痺れました。
ハイウェイをドライブソングと共に一五〇kmでかっ飛ばしてくれるような痛快爽快ド派手カーアクション的な感じかと想像していたけど、意外と組織内の人間模様が強かった。
まあ雇われ強盗グループに、俺たちは最強のバディだぜなんて絆が常にあるわけないはずだが。
一貫してほぼドライビングテクニックのみを生きる術にしているのが、主人公としても映画の構成としても良かった。
以下、若干のネタバレ。
国境の向こうまで逃げ切るのは無理だとしても、終わりも最初くらいかっ飛ばしてほしかった。主人公が罪を償い終えて終わる映画ってあまりない気がするのでそれはいいのだが、もう法定速度でしか走らないんですか、というさみしさと物足りなさ。
いや法定速度でしか走らないならそれだっていい。法定速度内でかっ飛ばして終わってほしかった。キスシーンではない。結局メインはドライブではなくラブストーリーだったのか。オールドアメリカンな雰囲気は好きだしヒロインは可愛かったのでそれはいいのですが。
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