海街diary

「香田家の三姉妹は、家族を捨てた父の葬儀で異母姉妹の妹すずに出会う。父の再婚相手であるすずの母は既に他界しており、父の再々婚相手しか身寄りのないすずに、幸は一緒に暮らすことを提案する。「女子寮」のような四姉妹の四人暮らしが始まる。」


長女、幸(綾瀬はるか) 看護師 しっかり者

次女、佳乃(長澤まさみ) 信金勤務 酒と男に生きる

三女、千佳(夏帆) スポーツ店店員 マイペース

四女、すず(広瀬すず) 中学生 本来は活発な性格


 良い空気が流れてたな。

 親の不倫相手の子を姉たちが引き取るということや、この古い家をいつか娘たちは出ていくことや、子供じみていてろくに顔を見せない母親とか、いろいろなことが起こる。けれどもそれが山場というよりは、いろいろなことがある上で、日常が続いていく。そういう話に思えたのが良かった。


 四姉妹の年齢、職業、性格それぞれでの生き方。

 人によって刺さる部分が違うと思う。

 中学生のすずが受け入れられて居場所を見つける話であり、長女の幸が母と和解する話であり、鎌倉の景色と日本家屋の美しさを楽しむもよし、キャストの豪華さを楽しむもよし、女子寮のドタバタを楽しむもよし。

幸「私のブラウス勝手に着ないでよ。あんたには似合わない」

佳乃「え、ババくさかった?」

 のやり取りとか笑っちゃった。


 法事に何年も姿を見せなかった母親に怒る幸に対して、「時間が必要だったんじゃないの」という言葉が優しくて素敵だなと思った。


 個人的には夏帆が助演賞だった。

 強いお姉ちゃん二人の下でのんびり育ち、時に難しい状況を和ませ、妹をふんわり受け入れる。マイペースな三女ちゃん、がとても良かった。

 意図的にか結果的にかそれまでの美少女のイメージを抜け出していて、この四人の中だと目立たなくなってしまうけど、それこそが助演だと思った。

 そしてやはり、大竹しのぶの芝居がさすがだ。というより、最初似ている人かと思った。この人ってどこでも大女優オーラばーん! という人ではなく、時にオーラを消せるお芝居の人なのかと圧倒された。

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