Breakfast club

「スポーツマン、お嬢様、不良、ガリ勉、不思議ちゃん。土曜の補修に集められた全くタイプの違う五人は当初反発し合うが、退屈な時間を共有し、悩みを打ち明けることで、次第に理解し合う。」


 一日図書館で会話するだけの映画なんておもしろい? と思う人がもしいたらお伝えしたいことは、確かに一日図書館ばかりで登場人物はほぼ七人、回想シーンの一つもないですが、廊下を逃げ回ったり天井から落ちたりマリファナでハイになったり声量でガラスが粉砕したりダンスシーンがあったり恋に落ちたりするので、その心配は無用です。


 生徒が先生を誤魔化すシーンって、古今東西どんな映画でも絶対おもしろいって相場が決まってる。

 全員いいやつで、愛らしくて、憎めなくて、魅力的で、そしてダメなところがある。良いところと悪いところの両面ある登場人物が出てくる話は人間臭くて好きだ。

 そして、派手なストーリー展開のない、じっくり深く染み込むような映画が好き。


 どうか彼らは月曜日になっても友達のままでいてほしい。

 廊下ですれ違っても、普段は知らんぷりしているけど、どうしてもこの五人でしかわからない気分みたいなものがあってほしい。


 五人のタイプの分け方とかは、今の時代だとまた違ってくるのだろうなと思う。すくなくとも黒人とアジア系が一人ずついそう。

 お嬢様ちゃんのランチが「sushi」だったのがおもしろかった。おそらく日本料理が今ほどメジャーではなく、こだわりがあり異国の料理にも精通して箸も使えちゃうお嬢様のランチに普通のアメリカの男子はびっくり、のようなシーンなのだろうけど、日本人でもお弁当に握り寿司は持ってこんのよ。醤油差しもセットで。お弁当に生ものは危ないよ。



 以下、死ぬほどどうでも良いネタバレです。

 誰かしらくっつくんだろうとは思っていたけど、不良と不思議ちゃんのでこぼこペア、スポーツマンとお嬢様のいい子ペアでなんとなく想像していたので、ちょっと意外。ガリ勉ブライアンが誰ともくっつかないことだけ予想通りである。

 しかし帰りに迎えに来ている親の車のすぐ横でチューしちゃうのは心底びっくらしました。これがアメリカのハイスクールのティーンなんですか。

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