第7話 テスト勉強

テストの前日の夜、みくは勉強に疲れてしまいました。気分転換も必要だよねと、みくはさくらにSNSでチャットを送りました。


みく:ねえさくら起きてる?

さくら:起きてるよ。どうしたの?

みく:今回の数学、やばいくらい難しいんだけど……

さくら:うん、さくらもよくわかんない

みく:あー疲れたよ、もう燃え尽きそうかも

さくら:大丈夫?何かできることある?

みく:構ってほしいかも……

さくら:そうだねえ。じゃあ今の問題終わったら通話しようか?

みく:もうさくら大好き。待ってるね。飲み物取ってくるね

さくら:り


みく:きたよ!もういい?

さくら:早いってまだ2分も経ってないよ?


さくらのスマホの着信音が鳴る。


みく:ヤッホ、こんばんわ

さくら:だから早いっての!

みく:いやーさくらの声を聞くと癒されるね。

さくら:でも確かにさくらも一人だと勉強疲れちゃうし、みくの声聞けてよかったよ

みく:ですよね。みくは癒し系女子だしね

さくら:んー癒し系かなあ、どっちかっていうとグイグイくる方じゃない?

みく:そんなことないよ。みんなみくに癒されてるってば

さくら:まあそういうことにしておくよ

みく:ねえさくら、このまま通話したまま勉強しない?一緒に勉強した感じになれると思うんだよね。面白そうだし

さくら:そうだねえ、またみくに絡まれるのも面倒だしそうしようか?

みく:やったね!今さくらはどの問題やってるの?ちょっと一緒に合わせてやってみるから


二人は通話をしたまま、同じ問題を解くことにした。しばらくの間、みくとさくらは黙々と勉強に取り組んでいる。みくは一人であれこれ唸りながら問題を解いている。さくらはなんだかみくが隣で勉強しているようで、少し心強く思い始めている。


さくら:ねえ、みく

みく:どしたの?

さくら:ここの意味ががちょっとわからなくて

みく:んーちょっと待って、ああ、これならわかるかも!


二人は協力しながら問題を解いていき、2時間以上勉強をすることができた。


みく: わかったー!これだよ!

さくら:すごーい!ありがとう!

みく: ねえ、さくら、終わったよ?

さくら:うん、終わったね!

みく: なんか二人で勉強したらすごいすらすらいった気がするんだけど

さくら: 確かに!わからないことも二人で協力して解けた気がする

みく: 新しい勉強法できたっぽくない?さくらと話してると癒されるし一石二鳥だよ!

さくら:そうだねえ、残念なことにさくらもそう思っちゃってるよ

みく: 残念って何よ!

さくら:ふふふ、みくのアイデアすごく良かった

みく: やっぱり心も癒されて勉強もはかどってよかったでしょ

さくら:すっごく不本意ながら同意するよ

みく: じゃあそろそろ明日もあるしこれくらいで終わろうか?

さくら:そうだね。ありがとう!みくもゆっくり寝てね

みく: さくらも付き合ってくれてありがとう

さくら:いやいや、さくらも楽しかったよ!

みく: さくらが喜んでくれてよかった!

さくら:ねえ、いつ終わんのこれ?

みく: もうちょっとさくらの声で癒されたいかな?

さくら:ほんとどうすんのよ?


二人の夜はまだ終わらなそうだ。

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