『犯罪者のような悪人も含めて、すべてを救う意志が必要』
違う生を繰り返して、ここに至るのですね。
確かに、何を善として何を悪とするかは見方によっても変わりますし、個人の主観で判断してはならない部分ですよね。
それでも主観を完全に消せないのが人間であるようにも思います。
アインスが勇者以上の存在になれたとして、先をどう導くのか気になりますね。
作者からの返信
私が悪役好きなのがバレてしまう台詞でしたね。この部分、実は幸まるさまの作品からも、強く影響を受けた部分でもありました。確かに主人公とは敵対しているものの、完全に悪人とは言い切れない、そんな魅力的な人物が多数出てまいりますから。
いつも御作を拝読しながら深い感銘を受け、多くを学ばせていただいております。改めてお礼を申しあげます。ありがとうございます。
人間以下だったアインスが、いったいどのような答えを出すのか。おそらく完全な正解とはいかないのでしょう。
ある意味、ミストリアンクエストの世界が答えとなってしまっているのですが、そこまでに至るドラマをしっかりと描けるよう、これからも頑張ってまいりますね。
ミチアの運命。前回は感情を爆発させたアインスに人間らしさを感じましたが、今回は(二度目とはいえ)ガースにさえ哀れみを向けるあたりに「人間を超えていく」様子を強く感じました。
今後への期待が高まります。
ところで、前話の孤児院のシーン、幸せだけど切ないと思っていたのですが、今話拝読してから戻ったらもう堪えられませんでした( ; ; ) ククタにも強く生きていってほしい。
作者からの返信
やはりミチアの運命は、後世に語り継がれている通りとなってしまいました。
そしてアインス最大の強みは、「否定しないこと」だったりします。最悪な世界での生活でさえも、そうなったんだから仕方がないと受け入れておりました。
しかし前回の世界にて「駄目なものは駄目なんだ」と、時として抗う必要もあるのだと悟りました。これは後の世に渡って続く、彼の根幹となってまいります。
ククタは次回にも少しだけ、登場の機会がありますね。子供は何をするかわからないので不安なところではありますが、彼を「良い子」だと評したアインスを信じて、見守りたいと思います。
世界を救うとは。そういうことなのですね。悪は排除したいところですが、自分の選んだ人間だけを救っていっていると歪みが出そうです。
でも、そこに気付かないものですが、兎山君は本当に成長しましたね!
物語によっては完全成敗するストーリーもあると思いますが、この物語はこれが一番、成長する兎山君の姿にピッタリだと思います。
自分の作品で一番悩んだ部分もそこで、「悪」という対象を最後にどういう結果へもっていくか、悩みました。
「神」という言葉は、実は今まで見たり読んだりしたストーリーやゲームの中のシナリオでは、どちらかというと「悪」に近い存在だったことがあり、どうなるのだろうと思っていましたが、本当に救う存在だ! 続きが楽しみです!
作者からの返信
こちらにもコメントいただき、ありがとうございます。
この『ミストリアンエイジ』の結末は既に『ミストリアンクエスト』で明かされいるだけに、「いったいなぜ、神は魔物や悪人まで復活させたのか」といった、理由の部分が明らかになるストーリーにもなっております。
こういった博愛的な選択ができたのも、ミストリアスで命の大切さを知った、四郎ならではなのかもしれません。とはいえ、彼も「悪事」までをも見過ごすつもりはないでしょうね。どこぞの勇者と同様に、裁くべき悪は裁くのだと思います。
私個人の思想というか、こだわりになってしまうのですが、私は基本的に、どの作中においても「神殺し」はやらない方針ですね。「基本的に」と逃げ道を作ったのは、神を名乗る「偽者」は倒す方針だからですね。
たしかに「神を倒して、人間だけの自由な世界を創るんだ!」という物語は多いのですが、そもそも人間が神を信じなければ「神」は誕生しませんからね。神を殺すということは、人間自身の集合意識を冒す行為になるのではないかなと。
もしも神を倒したい場合は、信仰をやめれば済む話ですからね。事実、四郎が暮らす現実世界では「神」は否定されてしまっております。それゆえに、ミストリアスでは「偉大なる古き神々」だと豪語している彼らも、本来の「財団」を名乗らざるをえなかったのでしょう。
この「Bルート」は、ここまでの集大成ですので、もちろんこのままでは終わりません。四郎のアインスとしての最後の冒険がどのような結末を迎えるのか、見守っていただけますと嬉しく思います。