第202話 ・・・いのち!?

「「ナニア(さん)は当面の間、冒険禁止。山を降りダッカーノ王国に到着したら、レイの屋敷で絶対安静だ(です)!!」」


「イヂワルなんかじゃねぇよ!それだけ重要なんだ!後、お前今日から当分の間、レイとのイチャイチャ禁止な!!」


と、聖者とルノアからナニアの絶対安静が言い渡され俺とナニアが理由を問い詰めると衝撃の答えが返ってきた。




「「オメデタだ(です)!!」」



「おめでたぁ!?」

「へっ?オデメタって何?」


固まる俺、意味不明で混乱するナニア。


「ふ~ナニア。オデメタでなくて、『おめでた』だ。」

「ん?オメデタ??何それ?美味しいの?」


「ナニアさん!ナニアさん!!『おめでた』って、『赤ちゃん』ですよ!ナニアさんのお腹の中にレイさんとの『赤ちゃん』がいるってことですよっ!!」


「赤ちゃん?・・・レイっちと、あーしの赤ちゃん?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!あーしとレイっちの赤ちゃん!!お腹にいんの!!マヂで!ルノアっち聖者っちマヂ?」

「あ~ったくよぉだからマジだって言ってんだろさっきから!」

「うふふふ♪本当ですよナニアさん♪おめでとうございます♪」


「ヤッターーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!レイっちやったよ!あーしとレイっちの赤ちゃんだよ!やった!やった!やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」


「スゲェ喜びようだなナニア。んで、パパになるレイはどんな反応なんだ?」

聖者が振り返りレイをみるとそこには・・・


石像のように固まったレイが立っていた。


「オイ!レイ!レイ!!」

「レイさん?レイさん!!」


「・・・・・・・・・・・・・・・」


「ダメだコイツ衝撃の事実にフリーズしてやがる!」


それまで喜びを爆発させていたナニアが急にシュンとなりレイに話しかける。


「レイっち。あーしとの赤ちゃん嫌だった・・・?」

グスンと半べそになりながら問いかけてくるナニアにレイはやっと我に返った!!


「あっ!いや!その!?そ、そ、そんな訳あるかっ!う、嬉しいに決まってるだろ!た、た、ただ、ビックリして固まってただけだ!!嬉しいよ!嬉しいよ!!やったなナニア!!」

(俺が・・・俺が・・・俺がパパか。前世では生涯童貞だったのに、こんな素敵なナニアに出逢えただけでも奇跡なのに・・・俺がパパか・・・カーラちゃん転生させてくれて、ありがとう!!)


------ふふふふ、どういたしまして------


そんな声が聞こえた気がした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る