第167話 死霊女王
『
決まった!誰しもがそう思った時にドコからか声がした。
『クフフフ。滑稽ですね聖女。いや、ただの巫女。一介の巫女風情にしてはよくやったんじゃないですか?』
聖なる迅雷が起こした土煙が晴れるとそこには身長が2m前後であろう女が立っていた。
『この姿になるのも久方。どれ巫女よ死んでみせよ。』
そう女が聖者様を指さした瞬間に聖者様は俺たちの視界から消え10mほど後ろの壁に磔にされ血反吐を吐いていた!?
「ぐはぁ!」
『おや、死ななかったか?まだ身体が鈍っておる。
「な!なんだ今のは!聖者様大丈夫か!!」
俺たちは聖者様のところにかけよって磔にされている聖者様を降ろした。
「ぐ、ぐ、ぐはぁ。お、お、おまえたぢ、、、に、ニゲロ・・・」
『クフフフ。面白いことを言いますね巫女よ。逃がす訳がないでしょう。妾は絶望がなによりも馳走なのじゃ。さぁ巫女よ
そう言うと、
『
「サ、サンクチュアリ!!」
聖者は必死に唱えた聖結界で俺たち全員を囲った。
しかし、ディスピアはドンドン結界を削っていく。
「はぁはぁ。オレはやはり不完全だったんだ。やはりオレではダメだったんだ。オレがちゃんと女じゃないから!オレがちゃんと男じゃないから!!オレは聖者にも聖女にもなりきれないんだ!!済まないお前たち!せめてもの償いだ。オレの命をもって数瞬の隙を作るから全力で逃げてくれ頼む!!」
そう泣きじゃくった顔で聖者は俺たちに告げた。
『アァァァ!!イイッ!!絶望に濡れたその貌!!妾にとって最高の馳走じゃ!!どれもっと絶望を味あわせてやろう!!巫女よお前以外全員殺してやろう!お前の目の前でなぁ!!!』
『
遂にサンクチュアリが破壊され俺たち4人だけに、その絶望の光が降り注いだ!!
「お前らぁぁぁ!!!」
ズドドドドドドドドドド!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「あぁぁぁぁオレのオレのせいでオレのせいで、あいつらがあいつらが・・・」
そう呟きながら聖者の心は完全に砕かれ、その場に崩れ落ちた。
「クフフフ。いいですねぇ!いいですねぇ!!やはり絶望とは甘美なものだ!ですが、もう終わりにしましょう!」
そう死霊女王は高らかに宣言するのであった。
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