第151話 ルノア

マリサは問うた。

「では、お伺いしますね。ですが、無理はなさらないでください。隠し通路があったと。そこでノア様の大切な方たちが亡くなられたと。そこはドコで何があったんですか?」


マリサのその言葉を聞いた瞬間、『ギュッ』と音が聞こえ、ノアさんの身体が実際に縮こまり、そして何があったかを語り始めるのであった。


「私たちは『ウパウロス』という冒険者パーティでした。私たちはギルドから受けた依頼で、この『忘却の王墓』に来ていました。私たちの最高到達階層は地下6階層。そして、隠し通路をみつけたのは依頼された素材がある地下4階層。なので、私たちは慢心していたのかもしれません。ここの階層のモンスターなら楽勝だって・・・でも、それが大きな間違いでした。隠し通路の先には隠し部屋があって、そこにはがいたんです。でも、ヤツは私たちに気付いていないようでした。だから、私たちは急いでその場から離れようとしたんです。でも、でも、ヤツは、アイヅはわたじ達に気付いてだっ!!それから私だぢは命を弄ばれるかの様に蹂躙されるがのよゔに順番に殺されていった!!そして、最後尾にいた!!」


「「「えっ!!!って、どういうこと!!ノアさんは生きているじゃないかっ!!」」」


ウグウグッっと嗚咽をこらえ涙を嚙み殺すノア。

「ぢっ違うんです。。コレは私じゃないんです!私じゃないんでず!!」

「ちょ、ちょっと落ち着いてノア様。わかったから!何があったか教えてください。」


「はい゛・・・信じてぼらえないかもしれないケド・・・私は私は、『』と言う名前のです。わたじは、アイツに頭を握り潰されて、仄暗い業火に焼かれて、たぢかに!確かに死にました。アイヅは笑ってまじたっ!で、でもっ気がついたら私は、私は生きていたんです。でも、!きっと私には天罰がくだったんです。ヒーラーなのに、仲間を止められなかった。守れなかった、救えなかったから・・・」


「「!?」」

衝撃の告白に俺もマリサさんも何も言えずにいた。


そんな時、ナニアが口を開いた。

「えぇ!!エルフで女って!ウッソ!マヂで!!なんでなんで!!ルノアっち何があったの!!大丈夫?神様がルノアっちに天罰なんてやる訳ないじゃん!!!!こんなガチムチにされてヤベーツラいよね?しかも家族みたいに大事な仲間が殺されたって・・・ツラすぎるよ・・・ルノアっち大丈夫?あーしがついてるよ?うわぁぁぁぁ~ん。」そう言ってナニアは優しくルノアを抱きしめ泣き始めた。


「!?・・・ナニアさん。信じてくれるのですか!こんな姿なのにっ!!うわぁぁぁ~ん!!」


そうして、そこから2人は落ち着くまで泣き始めた。

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