第148話 助けたのはカメ?
無事にジャングルタイガーの群れを倒した俺たちはついに『忘却の王墓』へ到着した。
「皆さんお強いですね~♪あっ『忘却の王墓』が見えましたよ♪」
「「おぉ~!デッケー!」」
『ピィ!母タマ!何カイル!!』
ミミが何かを発見し俺たちに教えてきた。
『忘却の王墓』の前にうずくまる何か、そしてそれに集中攻撃をするモンスターの集団が見えた!?
「ん?なんだアレは?ジャングルタイガーにブッシュブッシュアント、幻惑マッシュ、キラートレント!他にも何種類もモンスターが固まって何かを攻撃しているぞ!?」
「・・・ケテ・・・お・・・スェ・・・て・・・・・・・・・・・・・・・・・・ヒィィィィ~お助けぇぇぇ!!!」
「「「えぇ!人が襲われてる!?」」」
「これはマズい!ナニアいくぞ!!」
「うん!レイっち!!」
「闇魔法 シャドウネット!!」
『『『『ガ!ガルルル!?』』』』
「俺に背中向けてるからあっけなく捕縛されんだよお前ら!!頼むナニア!!」
「あいよっ!クリムゾン赤と紫!!≪
ナニアの爪撃が紫の炎を帯びてモンスター達を喰らいつくす!!
少量であるがアストラリウム鉱石製であるナニアのクリムゾンは切れ味抜群だ!
切り裂かれた場所から紫の炎がモンスター達を焼き尽くしていく!
そして、何より怖いのはモンスター達が炎に苦しんでいるのではなく、その強力な毒によって苦しんでいることだ。
俺のシャドウネットに縛られていて身動きが取れないせいもあるが、その強力な毒によって逃げることもできずもがき苦しみながら、灼熱の炎によって焼かれている。しかも、燃え上がることでその毒を受けていなモンスターにまで飛び火している。
そして、何よりも驚いたのが、この毒はナニアが標的としたものにしか作用していないようだ。
なので、今まさに助けようとしている人間?や俺たちには一切毒の影響がない。
そうこう考えているうちにモンスターの断末魔が聞こえなくなり、辺りには塵しか残っていない状況になった。
「ヒィィィお助けぇぇぇぇ~!!私、まだ死にたくないよぉぉぉぉ~ア゛・リ!・・ズ!!ド・・ゥゥ!!みんなぁぁぁぁ~!!!うわぁぁぁぁ~ん!!!」
俺たちの前に現れたのは筋骨隆々の男。
それが、カン高い声で泣き叫びながら丸まっている状況・・・
なんだコレ?
アレ?しかもこの男、背中に小さいけど甲羅みたいなのが見える。
ってことは、人魚?魚人??
なんてことを俺が考えているとナニアがおもむろに近づき「お~い!」と言いながらツンツンし始めた!?
「ヒィィィお助けぇぇぇぇ~!!私、美味しくないよ~まだ死にたくないよぉぉぉぉ~!」
ツンツン
「ヒィィィ!おがぁざぁぁぁ~ん!!」
ツンツン
「おどうざぁ~ん!だずけでぇぇぇ!!」
ツンツン
「・・・『ツンツン』じゃないナニアやめなさい。怖がってるでしょ!」
「ほ~い。ゴメンねレイっち!ちょっと反応がウケたから、ついwww」
「『つい』じゃない!!まったくもう!・・・あの~済みません。もうモンスターは倒しましたよ!大丈夫ですか?すみませ~ん!!」
「ヒィィィ!お助け・・・え?・・・人の声?あれ?モンスターは?」
「もういませんよ。モンスターは俺たちが倒しましたよ。だから安心してください。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます